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いきかたのデザインVol14 《認知症の母のことで来ました。》

2016.08.25 03:00

Y地区お話し会に参加されたDさん(30代男性 母親との二人暮らし)のいきかたのデザイン

この日は在宅看取りの現状を踏まえながらお話し会をすすめていると


Dさん「認知症の母を自宅で一人にしています。心配なのでポイントだけ聞いてすぐにでも戻りたいのですが」

と、発言された。回覧をご覧になり初めて参加されたとのこと。


「そうなのですね。この会はテーブルのグループで話しながら、各々が思いを確認していくスタイルで、個別の具体的な相談は終了後、専門職の方が聞いてくださいますので、ご一緒に話を」


Dさん「私は在宅医療が使えるかどうか知りたいのと、医療機関を教えてもらえばいいのですが」

と、少し苛立つ様子で話された。


「ご心配ですね。認知症は地域の協力も必要かと思います。皆で在宅医療・ケアを確認しながら進めることも大切になるのではと」


Dさん「ミスリードですね。それぞれの状況が違うのですから」


「わかりました。今日は皆さんの課題を含めながらお話し会を進めましょう」


Dさんは、お話し会という慣れないスタイルで戸惑われながらも同じ課題を抱える住民の方や専門職との出会いからヒントを得られた様子であった。"認知症の方も通院困難と考えられる場合、在宅医療が利用できる"ことを知り、後日、医療機関へ相談されたようである。


こうした個別ケースの時、まず地区の高齢者支援センターへ相談し、ケアマネジャーとつながることがわかりやすいが、お話し会からの相談でも関係へつながる。一人ひとりの暮らしに寄り添う開催が大切である。