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Baby教室シオ

提案『子を観察する』

2021.01.18 00:35

みなさんは今日どのくらいの時間お子さんを観察されたでしょうか。

食器を洗い掃除をしながら、洗濯物を畳みながら様子を見たり、子からの要求に応える前後に目を向けるということに日々追われているのではないでしょうか。主婦はやるべき仕事が多く、お勤めをされているのであれば尚更時間に追われてしまうのは仕方ありません。がしかし専業主婦か職業婦人かは関係ありません。子育てが上手くいってるなと感じさせるお母様方には共通点があります。

その共通点とは『子をよく観察している』ということです。今回はこの観察をどのように身につけるのか、実行するかを含めて話を展開していきます。

先ず子を観察する前に心掛けてほしいことが一つあります。

それは皇族の方々が小さなお子さんと会話をなさる場合、子供の視線に合わせおしゃがみになられる映像をご覧になったことはおありでしょうか。先ずこのシーンを念頭に入れ子と向き合うことを実践しましょう。

子を観察するためにはお母様自身が子と同じ目線に立つことが最低条件です。


では『どのように観察するか』話を進めます。

ポイント1、遊んでいる子の横にそっと腰を下す

より質の良い観察をするためには、子の表情や行動を観ることができる場所に座り、家事のことは忘れ携帯を手放し、一日のうち一定時間を子に注視することに意識を傾け静かに見守るようにします。

離れた所から観察する方法もありますが細かな部分まで見えませんし、残念ながら視野が広がると色々なものが見え観察することに集中できなくなってしまいます。子の見ているものを同じように見る目線の高さが必要になります。


ポイント2、目の前で展開されていることに注視する。

多くのお母様方が注視していることは、いつもと同じ遊びをしていることやある特定の行動が上手になったという直近の過去の事実に基づいている観察が圧倒的だということです。これでは次に何をするのかという視点に立てないため、次に繋がる発達や成長の発見に気付けません。私とお母様の視点のずれはそこにあります。

私がレッスン内で子を観察した上で予測し、お母様に日常の様子を質問する場合があります。その質問に対して「どうだったかな?」と考えあぐねてしまうのであれば観察が不足しています。しかしその質問に答えられなくても「そういえば・・・」と思い当たる話ができる場合は観察しているということになるわけです。

そこから観察の視点のポイントや促し方のアドバイスをお伝えしています。そのお母様の観察眼の差がどうしても促しの違いになり、私の言わんとしている事がご理解いただけると子の成長や発達の促しが楽しくなり手応えにもなります。


ポイント3、気になることは記入しておく

観察をして気づいたことがあっても記入をし忘れてしまうと子育ての糸口やヒントを忘れてしまいます。「最近こんな行動をするようになって・・・」と話を提示してもらうと、その事案が次の発達の促しに繋がります。また促しだけではなく問題行動の発見や意外な嬉しいギフトだったりします。是非とも簡単なメモ書きでよいので記してみてください。


ポイント4、年を重ねるごとに観察のポイントをおさえる

子の年齢が低ければ低いほどお母様方の観察時間は長いものですが、これは乳児の生命を守るという観点からも必要なことです。しかし成長すればするほどその観察時間は短くなり、子の自立と共に親の目も届かない社会参加という教育の場に子は置かれます。

乳児期の頃から子に寄り添い観察し共に成長していれば、親子の信頼関係が構築され多少の波風はたっても大きな道を逸れることはなく、ポイントをおさえた観察で子育てを行うことができます。そのためにも子が幼い時に観察を実践し観察眼を鋭くし、子育ての腕を磨き上げておくことをお勧めします。


ポイント5、子の発達に必要なものを見極める知識を身に付ける

一日のわずかな時間でもいいので子が何を見て行動し、どんな声を出しているのか会話をしているのか、おもちゃでどのように遊んでいるのか、手や指足、体全体をどのように動かしているのか、表情や行動から何を求めて遊び、何を学ぼうかとしているのかに深く注視しましょう。

そして子の遊びにとことん付き合うことを心掛けましょう。付き合うということは子が母子のやりとりを望むのであればそれも必要でしょう。また物を投げることや部屋中に散りばめる行動をする発達段階では受入れることも必要です。困った行動なのか発達段階に必要なことなのかの線引きをすることで、心を乱さないイライラに翻弄されない知識を獲得しましょう。その知識があれば、一見困った行動のように見えることの意味が理解できるようになります。子が何かに興味を持ったらとことん付き合う時期だと判断でき先見の明の成立です。

さて5つのポイントを提示いたしました。最後に皆さんにもう一度念押しをするとすれば、家事の手を止める勇気を持ちましょう。決して「手が離せないからできないよ」と拒むのではなく、どうしても直ぐに対応できない場合は先ず子の話に耳を傾け、それからご自身の行動を決断しましょう。

家事はいくらでもやり直しができ、また工夫でどうにか乗り切れ、いくらでも帳尻を合わせることができます。しかし子の成長はその瞬間を逃すと二度と戻ってこないのです。わずかな時間でいいので子だけに注視し、母の柔らかな視線を我が子に注いでみてください。