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藤田晋 invitational RTDリーグ

実は繊細!?麻雀攻めダルマの鮮やかな押し!準決勝 第1節 1回戦レポート

2016.09.16 11:00

9/10(土)16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDマンスリーリーグ準決勝 第1節 1回戦の様子をお届けします。

対局者は、起家から順に

多井 隆晴(RMU)

藤田 晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役社長)

佐々木 寿人(日本プロ麻雀連盟)

瀬戸熊 直樹(日本プロ麻雀連盟)

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。


ついに準決勝が始まった。

予選のポイントを半分にした、準決勝開始時の成績はこちら↓

ここから、下記の日程で各人8半荘(1日2回×4日間)ずつの準決勝を戦い抜き、上位4名が決勝進出(決勝開始時にはポイントをリセット)となる。

1回戦は、1位~4位の上位がぶつかる卓組となった。


東4局1本場、南家多井がカン6sのダマテンから、4sを引いて高目イッツーのドラ切りリーチ。

両面待ちになるまで待つのがいかにも多井らしい。


この7sをポンしたのが、下家でカン6mをチーしていた藤田。

3sか5sの選択で手広いのは打3sだったが、2sを引きずり出してポンすることも考えた打5sで見事放銃を回避する。


すると、藤田より先に佐々木にカン8pのテンパイが入った。すっと無スジの5mを押してダマテンに構える。

「あれ?リーチじゃないんだな」と思ったが、やはりというか、ダマテンにしたのは1巡だけ。次巡に引いてきた8sをおもむろに曲げてリーチといった。

しかし、これはどういう意図のツモ切りリーチだったのだろうか。


佐々木「次にピンズを引いてきたら2mを落としていくつもりだった」


麻雀攻めダルマのこの発言に対し、多くの方は「さすがヒサト。なんて図々しい」と思うのかもしれない。

一方の私はといえば、「意外と繊細なんだな」と逆方向に感心してしまった。

確かに、多井にピンズは1枚も通っておらず、危険度的にもピンズは打たない方がいいし、次にピンズの関連牌を引いたのであれば、自身のチンイツ成就も十分に狙える。

しかも、2mなら、今自分で通した5mのスジで切りやすい。

ただし、この1巡でピンズを引けない場合、残り巡目を考えると、もうチンイツでは間に合わない。

そこで折り合いをつけたのが、この「巡目」のこのリーチというわけだ。



すると、ドラポンの藤田にもテンパイが入り、3者のめくり合いとなる・・・間もなく、佐々木が一発ツモ。

ラス目からの2000・4000で、2着目まで駆け上がった。


その次局、オヤの多井が反撃。

単にテンパイ効率なら1mか9mだが、多井はここからイッツーも見て打2mとする。

これが大正解。

ツモ3m打8sでテンパイ取らず、すぐに5sを引いてリーチ一発ツモピンフの技あり2600オールとなった。


こうなると多井の時間。

1本場では、トップ目に立った多井が気分良く先制リーチ。

ドラが見えていないトップ目のオヤリーチとあっては、なかなか押し返しにくい。

多井の一人旅になる。

・・・「普通なら


そう、この卓にはあの男がいる。

麻雀攻めダルマ・佐々木だ。

まずは、ドラの西が浮いているところから、挨拶代わりに5pワンチャンスの7pをノータイムツモ切り。

続いて、4mを引き戻し、生牌のドラ西をノータイムで打ち抜く。


そして、2m引きで3sも押し、カン3mのダマテン。

これも、「リーチしないんだな」と思っていると、次巡に引いた5mと2mを振り替えて残り1巡で3m6mリーチに踏み切った。

3mは1枚切れ、6mは3枚切れであるため、6mの1枚しか待ちは増えない。

したがって、ここでリーチにいくぐらいなら、前巡にカン3mでリーチにいく打ち手が多いだろう。

佐々木「カン3mはかわし手。1枚の6mは残っているから、3m6mは勝負手」

この感覚には脱帽である。

すると、多井がその6mを掴んで一発放銃。

打った多井の顔も歪む。

強烈な攻めと、繊細なリーチ判断でアガった見事な8000で、佐々木が準決勝の初戦をトップで飾った。

順位も4位から2位に上げ、佐々木が最高のスタートを切っている。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■次回放送(準決勝第2節):9月21日(水) 16:00~ AbemaTV麻雀チャンネルにて