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【インタビュー】再春館システム 濱田 義明

2016.09.15 03:38

「システムは、インフラ!動いて当たり前。動かなかったら、動かすのがシステムの役目」


 本震と呼ばれることとなった二度目の震度7が襲った4月16日。あれから5か月が経ちました。再春館の商いの中枢を担う独自のシステムすべてを管理する「再春館システム」で責任者を務める濱田義明は当時を振り返ります。


「4月16日の未明に起きたあの本震の後、ここ再春館ヒルトップは、しばらくの間は自家発電で電気が賄えていたけれど、朝方になって発電機のトラブルが起きたんです。それで、会社に避難してきている人たちの為にも、生活電源を優先することになり、会社にあるサーバーを遠隔で落としたんですよ。

 その後、会社に出てきて色々確認したんですけど、状況を見て愕然としました。サーバーも倒れていて最悪の場合、復旧までに数週間から数か月かかってしまうかもしれない状況だった。とはいえ、これだけの地震のあと、メンバーが出てくるのは正直、難しいだろうし、着手するのにも時間がかかってしまうだろうって思っていた。


ところが、チームリーダーはもちろん、メンバーのおよそ半分、協力会社の方も合わせて30人くらいが駆けつけてきてくれた。想像以上でした。壊れた家に手も付けずに、出てきてくれたんですよ。

本当にありがとうというか、もう、うれしかった。

皆、再春館は自社で製造して販売をしていること、ものづくり、発送、その後のケアまで一貫して行っていること、そして、その全てをつないで支えているのがシステムだという自負があった。お客様プリーザーや、他の社員と同じフロアで働いているからこそ、自分たちが動かなければという思いがあったんです。」

少しでも早く営業が再開できるように、サーバーは倒れたまま、『火』つまり電源を入れる。そして、動くなら、そのまま立てる方向でいくことにした。

但し、『火』を入れたまま立てることができるのか、正直、確証はなかった。


「すぐに、サーバーメンテナンスをしている会社に連絡をしたら、『今夜中に行きます』っていってくれて、鹿児島や福岡から人をあつめて、駆けつけてくれたんです。」

実は、設備担当の部長が、以前ここ再春館ヒルトップに移転してくるときに、システムまわりの立上げを一緒にしてくれた方だった。それに東日本を経験していたから、地震のあと、必要になるはずだからと、すぐにモノを集めて、うちから声がかかったら即座に行けるよう、前もって準備に入ってくれていました。


「人とのつながりがあってのこと。すごい。ありがたいなあって本気で思いましたね。

ただ、システム復旧までの2日間半は、喧々諤々で、正直、殺気だっていたよ。

あまり、思い出したくないな~(笑)」


「システムは、動いて当たり前。動かなかったら、動かすのがシステム。当たり前なんだよね。」

と静かに語り、

「地震もある意味、システム障害だったんだよ。ちょっと大きすぎたけど」と、笑って振返っていました