「中村哲医師の一周忌に寄せて」放課後等デイサービスみのりⅡ
ペシャワール会のパンフレットの表紙に載っている言葉
『現地三十年の体験を通して言えることは、私たちが己の分限を知り、誠実である限り、天の恵みと人のまごころは信頼に足るということです。中村哲』
あまりにも衝撃が深く痛ましい事件でした。あれから1年。また今年もパレスチナで活動しているボランティア団体による報告会と中村氏・共に亡くなったスタッフの追悼会が12月19日(土)に開催されました。Zoomでの参加形態も準備していたので、より多くの人が参加できたようです。会に先立ち、丁寧な報告書を送ってきてくれました。現地でそれこそ命を懸けてボランティア活動をしている方々の紡いだ言葉は心に否応なく届きます。何が大切で何が不必要なものなのか、何が真実で何が虚栄なのか。何が人の本質で何が人の周辺なのか。
昨年1月に行われた追悼会およびパレスチナ活動報告会の時の会場は中村氏の訃報を受けて、いたみ悲しむ気持ちで溢れていました。座席に座りきれず、階段にもびっしりと人が座っている状態でした。もちろん立ち見も多くいました。そしておそらく多くの方々が、早すぎる彼の死を悼み、自分にできることがあれば、という気持ちだったかと思います。チャリティで用意していたグッズはあっという間に売り切れとなり、募金もあっという間にかなりの金額が集まったように記憶しています。
それでも、それでも・・何か足りない。死んでから賛同しても彼は帰ってこない。多くの人々にそのような気持ちがなかったかどうか。私自身、あの事件からずっと何か心に引っかかったままのような気がします。ペシャワール会は中村哲氏の事業を引き継いで活動していくそうです。私が出来ることは彼らの活動にずっと心を寄り添わせ続けることなのかなと思っています。
みのりⅡ松場