[戦車塗装] 黒森峰ラングを油彩でウェザリングする(前編)
Jagdpanzer Ⅳ L/70 Lang - Girls und Panzer, Kuromorimine
今回はタミヤのキットを使って、ガールズ&パンツァーに登場する黒森峰女学園風のラングを製作しました。油彩を全力で使った失敗覚悟の塗装でしたが、思った以上にうまい具合に着地した良い車両となりました。
今回は前編・後編に分けて過程を紹介します(が、肝心の油彩のところが楽しすぎて写真が無く…。言葉でなんとか説明しようと思います)。ちなみにデカールは適当に貼ってあります。
黒森峰風ラングの塗装レシピ
- 筆塗りのみ
- 【基本塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-60 ダークエイロー つや消し
- 【基本塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-2 フラットホワイト つや消し
- 【転輪部分】タミヤ アクリル塗料 XF-63 ジャーマングレイ つや消し
- 【細部塗装】タミヤ エナメル塗料 XF-56 メタリックグレイ
- 【細部塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-64 レッドブラウン つや消し
- 【チッピング】タミヤ エナメル塗料 XF-63 ジャーマングレイ つや消し
- 【スミ入れ】タミヤ スミ入れ塗料 ダークブラウン
- 【履帯】タミヤ ウェザリングマスター Aセット、各種パステル
- 【予備履帯/排気管】オイルクレヨンの茶と黒、パステル
- 【フィルタリング】ホルベイン 油絵具 12色セット
黒森峰風ラングの製作
前述したように今回はタミヤのキットを使いました。タミヤのキットはやっぱり作りやすくって最高です。細かいディテールアップを全くしない僕のようなライト戦車模型道の人間には、いちばんありがたいキットなのであります。
ガルパン劇中では第11話、第12話に登場する「ヘッツァーのお兄ちゃん」と言われる車両で、車体のベースがⅣ号戦車になっている駆逐戦車です。なので日本語的には「IV号駆逐戦車」といいますな。Ⅳ号といえばあれですね、やたらと転輪が多くて大変なあの子なのであります。。
商品としてはこちらの「タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.88 ドイツ陸軍 IV号 駆逐戦車 ラング プラモデル」ですね。
タミヤのキットですので、深く考えずに説明書に沿っていけば製作は問題ないかと思います。僕はフィギュアは乗せない(正確に言えばフィギュアの塗装ができないから乗せられない)ので、ハッチは閉じた状態で製作を行いました。
シュルツェン(車体下部の左右につける防弾板)もこの時点ではつけるつもりでしたので、シュルツェン掛もこの時点ではつけています。今回はシュルツェンを付けるんからどうせそんなに見えないだろう、ということで転輪も車体につけてしまいました。
結局サボると後で大変なことになるので、転輪は外しておいて塗装してから付ければ良かったと後悔しています。。
黒森峰風ラングの塗装
というわけで塗装に入ります。基本塗装はタミヤアクリルのダークイエローですが、例によってアクリル溶剤でむにむにするので、明るめの状態で塗ります。
また、最近の僕の塗装ブームは明暗のメリハリをビシッとつける、ということになっているので、面における一番の明部となる基本塗装は、かなり明るい色で塗装をすることにします。ダークイエローに同じくタミヤアクリルのホワイトをどばっと入れて(5:5くらい)よく混ぜます。
もはやダークイエローを使った意味が分からなくなり、なんとも言えない気持ちになりますが、強い気持ちで塗装を始めます。相変わらず筆塗りでやっております。
夏の時期の塗装ですので、すぐに塗料が乾いて粘度が高くなってきます。塗りにくい上に厚塗りになってしまうので、そんな時は水を少し加えます。僕はスポイトで水をとってポタポタと塗料を混ぜたところに落として粘度を調整しています。薄めすぎてもどうせ2層か3層に重ね塗りをするので気にすることはないです。
そんなわけで2層、薄いところは3層に塗ったものが上の写真です。シュルツェンもちゃんと付いていますが、接着はしていないので、簡単に外せる状態になっています。
続いてアクリル溶剤で表面をむにむにします。具体的に何をするかといえばこちらを参考にしていただきつつ、アクリル溶剤を筆にとってゴシゴシと表面に擦り付けていきます。色味が一段暗く(濃く)なるので、あらかじめ本来より明るい色で塗装しています。
塗装に良い感じの傷がついたり、濃淡が出ました。ここに濃い色合いでフィルタリングをすると良い風合いになっていきます。
転輪と履帯も塗りました。転輪はタミヤエナメルのブラックで塗っています。アクリル塗料の上に塗ったエナメル塗料であれば、あとからエナメル溶剤ではみ出した部分を拭き取るかたちではみ出しの処理ができるので安心です(この時点でははみ出していますが、墨入れの拭き取り時にまとめてやっています)。
続いて細部を塗装します。
予備転輪、履帯、各種OVM をエナメル塗料で塗ります。失敗した時にふきとれるようにするためです。自信があればアクリル塗料でも良いと思いますが、むにむにしたあとの色にピタッと合う色を作るのは難しいので、僕はエナメル塗料で塗るようにしています。
次に墨入れをします。墨入れはタミヤの墨入れ塗料ダークブラウンを使いました。エナメルのブラウン系塗料をエナメル溶剤で溶いてもほぼ同じです。べろーんと塗り、それをエナメル溶剤をつけた綿棒で拭き取りました(写真なし。。)
続いて、クリアーオレンジを水でビシャビシャに溶いたものをエアブラシで吹き付けると良い、というのをネットで見かけたので、それをやってみることにしました。
エアブラシなんて持ってないので、エナメル塗料のクリアーオレンジと水を100均の化粧品のコーナーで買って来たスプレー的なものに入れます。シャバシャバと振って、スプレーでプシューと吹き付けます。勢いがまったくないので霧吹きでやってる感じです。
こんな感じになりました。だいぶイメージと違います…。エアブラシじゃないとダメなんじゃ…。そのまま1時間くらい放ったらかしにしてみましたが、やっぱりなんか違う感がぬぐいきれず、ティッシュで全部拭きとってしまいました。しっぱいしっぱい。車体はちょっとオレンジっぽくなりましたが、油汚れだと思えばむしろ良いような気もするのでこのままいきます。
デカールを貼ります。黒森峰学園の車両にしたかったので、おうちdeデカールで作った黒森峰の校章を切り出して、貼り付けました。
最近はハサミで切っていますが、黒森峰だと直線が多いのでデザインナイフでいけます。
貼りました。良い感じ。剥がしたばかりなので水で濡れて光っていますが、乾くとツヤは無くなります。この後の写真で出てきますが、黒森峰デカールだけだと何も貼っていない面が多く、いまいち気持ちが昂らなかったので、追加でキット付属のデカールを適当に貼る、という遊びにでました。
忠実に再現する、という遊びよりも、好き勝手やってお気に入りの車両にする、という遊びのほうが僕にとってはたぶん重要なんだと思います。そのへんはまぁ個人の趣味趣向の範囲でしょうな。
というわけで黒森峰ラング塗装の前編はここまでとします。後編では、チッピングと車体下部の汚しをやり、油彩でわしゃーっと雰囲気を変えていきます。