独占販売権の取り方の秘密
独占販売権というと、獲得するのは大変だと感じられるかもしれない。
だが、前章までにお話しした通り、決して獲得は難しいものではない。
要は、交渉のやり方次第なのである。
相手からすると、自分の商品を売ってくれるのなら、大会社だろうと、個人だろうと誰でも良いのだ。
さて、独占販売権の契約の方法には主に次の2つがある。
①メーカーのすべての商品を独占的に輸入・販売する権利
②あなたが選んだ商品、アイデアを出した商品を独占的に輸入・販売する権利
本当に小さなメーカーが相手ならともかく、これから輸入ビジネスを展開しようとするあなたがこの権利を獲得するのなら、②から始めることが無難である。
最初は、小さな権利の方が大きな責任を持たずに済むし、メーカー側もあなたに権利を与えやすい。
それではあなたが独占販売権を獲得するコツはどこにあるのだろうか?
これも2つの状況に合わせた方法が2点ある。
①メーカー側に、日本への輸出実績がない場合
②メーカー側に、日本への輸出実績がある場合
あなたにとっての狙い目は①である。
小さなメーカーや、新しく立ち上げたメーカーは、日本の輸入業者とのかかわりがまったくないことが多い。
当然、多くのメーカーにとって、日本市場への輸出は魅力的だ。
誰もライバルがいないということであれば、あなたが独占販売権を獲得し易くなることは言うまでもない。
また、その会社のトップと直接話せるケースが多く、信頼関係でビジネスができる可能性がある。
この場合、どういう交渉になるかというと、メーカーは1年や2年と期間を区切って、あなたに独占販売権を与えようとする。
売り上げが良ければ延長を望んでくるし、悪ければあなたに長期の独占販売権を与え続けたくない、というのは理屈として当然だろう。
そこであなたは、できるだけ長い契約を望み、メーカーは、できるだけ短い契約を望むだろう。
ここが最初の攻防になる。
あなたが「自分と契約をすればいかに有利か」ということを熱心に説けば、彼らにとって日本への窓口はあなたしかいないのだから、あなたに有利な独占販売契約を結べる可能性があるのだ。
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