【社会考察】　平成二十八年八月三十日に東京・新木場にて開催された『ＵＮＩＤＯＬ 二〇一六 Ｓｕｍｍｅｒ〜紅白対抗ダンス運動会〜／ＡｍａｄｕｃｔｉｏＮ』。ＵＮＩＤＯＬ（ユニドル）とは、各大学の「アイドル コピーダンス サークル」による日本唯一の大学対抗コンテストで、「ＵＮＩｖｅｒｓｉｔｙ ｉＤＯＬ」に由来。全五十四大学、五十九チームが関東・東海・関西・九州の四地方で六月に予選を行い、勝ち抜いた十三チームと敗者復活戦上位二チーム、更に無料動画ライブアプリ「タクスタ」で配信本数や視聴回数等の貢献度によって加点で選出されるスペシャル枠の一チーム、計十六チームが決勝戦でパフォーマンスを披露した。

予選で惜しくも敗れてしまったチームが敗者復活戦を行う中、見事決勝戦にコマを進めたのは早稲田大学の「ももの神づめ」、駒澤大学の「ｍｉｍｉ　ｃｈｏｃｏｌａｔ」、そしてスペシャル枠の東京大学「東大ＨｏｎｅｙｐｏｔＺ（写真；上）」。二位通過の「ｍｉｍｉ　ｃｈｏｃｏｌａｔ」はタクスタの貢献度一位にもなっており、衣装にパフォーマンス力も高かった。ユニット編成もありキュートとクールの二面性も披露した。一位で通過の「ももの神づめ」はステージ上の映像で「やりたい事やらせてもらいます！」と記し、タオルやペンライトを使って観客と一体型になったステージを繰り広げた。また前年優勝の東洋大学「Ｔｏｍｂｏｙｓ☆」は王者の貫禄もあり、安定感のある落ち着いたパフォーマンスで会場を盛り上げた。

＜次回より北海道予選も＞

　チームダンス的な視点で観ると、慶応大「さよならモラトリアム（写真；最上）」が一番優れていた。メンバのステップ等の四肢の動きの一致率が高く、呼吸が合っていた。黒のトップスとシャンパン ゴールドのボトムス衣装も雰囲気が大人っぽく知性を感じた。何より表情が良かった。また振付けの節々に色気を唯一放っていた。優勝を見事勝ち取ったのは明治大学「Ｃｏｐｉａ」。メンバーは「頑張ってきた事が無駄ではなかったです！」と語り、優勝の喜びをステージ上で味わった。また二位には今年が最後の出演になる大妻女子大学の「Ｃａｎｄｙ　ｈｏｌｉｃ（写真；下）」、三位にはベストパフォーマンス賞も受賞した成城大学「成城彼女」が選ばれた。他にもタクスタ賞などの企業賞やベストドレッサー賞等の多くの賞が各チームに与えられた。

平成二十四年に第一回大会を開催して以降、今年で第八回目の開催。今年は動員数三千五百人を記録し、女性の観客が多いのも特徴の一つ。また二十七年のイベントでは総動員数を一万五千人を記録し、日本一の大学生イベントとして年々その規模を拡大。姉妹イベントには女子高生の大会「Ｈｉｇｈｄｏｌ」や男子大学生の大会「ＵＮＩＢＯＹ」などもある。プロの技をコピーし練習する事によって、踊りという自己表現力を高める。それはビジネスの世界にも通ずる力を養える事だろう。

尚、次の冬大会では新たに北海道予選の開催を予定している。

『UNIDOL 2016 Summer／㈱AmaductioN』

記者：原田眞吾×撮影：金剛正臣

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