about I Made Dabi arnasa(日本語)
I Made Dabi arnasaについて
今展示に参加してくれたアーティストのユサと同じく名門Indonesia Institute of Arts Yogyakarta出身の若き天才。
ダビも在学中からインドネシア内外で展覧会を精力的に行い、自身の作品展開をしている画家です。
ダビの名前は、バリ・ヒンズーの神様5体の頭文字を宿しているとのことで、作者自身もバリ・ヒンズーを信仰しています。
私が彼と仲良くなったのは、Bentara Budaya yogyakartaというギャラリー内での展示に合わせたイベントのレセプション時でした。
jogja在住絵描きの個展中にプートゥ、ユサ、シャリフの結成するバンドのMUSIC LIVEがあり、私も遊びに行った際にダビも会場に居て、色々と話しかけてくれて仲良くなりました。
その後もsangkring内で話したり、スケッチブックで絵を描きあったり、学校内でユサたちと飲酒したり、楽しい時間を過ごしました。
そんなダビの描く作品には、全て明確な超現実主義(シュルレアリスム)的なストーリーが存在します。
そのようなストーリーを作るためには現実では有り得ない風景や状況、モチーフを描かなければならないこともあります。
そのために、極めて忠実で堅実なハッチング線でスケッチを行い、paintではしっかり面を捉えて描き、確かな技術を使用して世界を表しているので安心感があります。
しかし、彼自身の育った環境や生き方などの個性も全面的に表に出ているため、超現実主義的なジャンルには括れない、興味深いガラパゴス進化を遂げた位置に作品が存在しています。
今回confusing power gridに向けて作ってくれた新作には、飛行機が飛びたたず、人間を投影しているかのような猫たちが佇んでいます。
さらにモノクロームのトーンで描かれている今作品にはとても静かな印象を受けます。
この絵の中の猫たちはどんな気持ちなのか。もしかすると2020年から21年の人々の気持ち、そして制作者であるダビ自身の気持ちとリンクしているのかもしれません。
これ以上の状況説明は野暮になってしまうので、是非もう一度ダビの作品をゆっくり見ていただき、そのストーリーの中に没入してみてください。作者のInstagram内にも彼の作品が沢山載っており、度々猫のモチーフが現れます。是非そちらも探してみてください。
(アーティスト欄のDabi紹介欄から入っていただいた一番下に、Instagramのアカウント情報を載せています)
terima kashi Dabi!
凄まじいエネルギーの作品響きました、飛行機が飛び立つ近い未来を糧に。
また必ず会いましょう!
安藤圭汰評