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ハニー's Room

スンジョの戸惑い 92

2016.09.24 14:01

グミ達はスンジョの舞台を見ようと講堂に急いだ。

特にグミがスンジョの舞台を見たいのは、自分の息子だからではなく、封印していた過去を自ら明かすのだと思ったからだ。

「ママァ・・・・ワシの体のことも考えて・・・・・・・」

フットワークが軽いママとは対照的に、スチャンは自分の気持ちとは反対に思うように走れない。

「パパはゆっくりでいいから、ウンジョと来て下さいな。私は良い席を先に行って取りますから。」

こうと思ったら善悪を考えずに直ぐに行動を起こしては、スンジョに何度も怒られても治る事はなかった。

「これはこれは、ペク・スンジョ君のご両親様では?」

その声に振り向くと、教頭が媚び諂う(こびへつらう)ような笑顔で立っていた。

「まぁ!教頭先生。」

「ご子息が代役で舞台に立たれるとか・・・・・・いらっしゃると思い3列目のセンターの席を用意しております。」

スンジョがパラン小学校に入学してから、毎年多額の寄付をしているため、どんな行事でもペク家は特別待遇だった。

教頭に案内されて講堂の中に入ると、スンジョが舞台に立つ・・・それも白雪姫の役で、と言うことで既に満席どころか見席も歩くスペースが無いほどだった。

用意された席に座るとグミのカメラのセッティングに、スチャンは感心をするように目を細めてみていた。

「ママ、お兄ちゃんってすごい人気なんだね。」

「そうね、どこが良くてあの子にファンが付いたのかしら・・・面白味もない子なのに・・・・でも久しぶりに見るわ、スンジョのドレス姿。」

「えっ?お兄ちゃんのドレス姿?」

「ママ!!」

無意識に言ったグミの言葉に、スチャンは窘めるように目で合図を送った。

「何でもないわ。さあ、始まるから静かに待ちましょうね。」

白雪姫のドレスを着て舞台に立つのを嫌がるスンジョの抵抗空しく、幕開きのベルが鳴ると同時に幕が開いた。

_____美しい白雪姫は、継母の魔女に森に捨てられて・・・・・・・・・

    七人の小人と平和に暮らしていました。

  

   ハイホー ハイホー 美しいわが姫は 継母の魔女に森に捨てられて

   門番に殺されるように・・・・・・

   だけど 門番は姫のあまりの美しさに 魔女の言いつけを守らなかった

スンジョが舞台中央に出て、客席を見るとカメラを構え三脚にセットされたビデオを器用に操作しているグミの姿を見つけた。

お袋・・・・・ハニの時間に来るのじゃなかったのか?

最悪だ・・・・これでオレの人生二度目のブラックな軌跡が・・・・・・また増えた。

観客の声援・歓声も気にならないのか一人の少年が、スンジョの白雪姫の姿にうっとりと見ていた。

「綺麗だなぁ・・・・・・スベスベのお肌で・・・・・・・羨ましい・・・・・」

「ほら王子!次は私たちのクラスの出番だよ。しっかりね。」

その少年はハニだ。

オーロラ姫の魔法を解く王子。

金髪のカツラをかぶったジュングが、オーロラ姫の衣装を着てかなり緊張をしている様子で深呼吸を何度もしていた。

そう・・・ジュングは、フィリップ王子がオーロラ姫に口付けをする場面に少し期待をしていた。

どさくさに紛れてするのは卑怯だけど・・・ハニを、氷の王子の魔法から覚ますにはこれしかないんや。

今年の、二年生による舞台の出し物に一波乱が起きるとは誰も知らなかった。