園芸療法 1/26 かけはし産大豆で味噌づくり
新しい年になって早くもひと月が過ぎようとしています。
寒さは相変わらずですが、夕方4時半になっても明るかったり、日の出も早まったりと、少しずつ日が延びていることを実感します。
さて、今回は園芸療法プログラムにて味噌づくりを行いましたのでお伝えします。
この時期に作る味噌は「寒仕込み」といって、1月~3月は味噌の仕込みに適した時期といわれています。というのも、この時期に仕込むとまだ気温が低いことから、夏頃のピークにかけてゆっくりと発酵するため、美味しい味噌が仕上がるそうです(マルカワ味噌HPより)。
かけはしでは、正面玄関前の畑で、昨年、ジャガイモと大豆を栽培しました。元々は、9月頃に収穫祭の開催を見込んでおり、育てたものをじゃがバターやポテトチップス、枝豆として提供しようと考えていたのですが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響によりイベントが中止となったことから、枝豆として食べずに、しっかりと熟すまで育てて味噌づくりにチャレンジしようということになりました。
完全無農薬で栽培し、無事に2.5㎏ほどの大豆を収穫しました。豆はしっかりと乾燥させた後の11月上旬、入所されている皆さんと綺麗な豆の選別を行いました。
そして、いよいよ仕込みの時期を迎えた訳です。
味噌づくりの材料は①大豆、②麹、③塩の3つだけで、とてもシンプルですが、手間と時間がかかります。
まず、乾燥した大豆を水に浸すのですが、最低でも18時間、できれば24時間程度、水を吸わせます。そして、よく水を吸って膨らんだ大豆を煮ていきます。これはアクを取りながら3時間程度とされていますが、炊飯器でも可能とのことで、今回は炊飯器を使用しました。
ここまででもかなり時間がかかりますので、プログラムでは茹でた大豆を袋に入れて、それをつぶすところからスタートしました。
指でもつぶすことができますが、上の写真のように、麺棒を使うと早くつぶすことができます。
そして、下の写真は麹に塩を混ぜているところです。
固まっている麹をほぐすようにしながら、塩と麹を混ぜていきます。一般的にはこの作業を「塩切り」と呼ぶそうです。
大豆がある程度つぶれたら、先ほど塩を混ぜ込んだ麹とよく混ぜ合わせます。
それなりに力を使うので、次々に交代しながら行います。
尋ねてみると、自宅でも味噌づくりをしたことがあると答えられた方が参加者の半分ほどおられました。そのため、手慣れた様子で取り組まれ、「懐かしいわ」と話される方もいらっしゃいました。
良く混ぜ合わせたら、なるべく空気が入らないように密封パックに詰めていきます。密封パックを使う方法では、重しや樽がなくてもできますし、カビもはえにくいようです。手間がかからない分、発酵に時間がかかるため、おいしく仕上がるまでには10か月から1年ほど時間がかかるそうです。
今回は300gの乾燥大豆から1.5㎏の味噌ができあがりました。
今のところ、見た目は白っぽいですが、発酵が進むと色が濃くなっていくとのこと。
できれば夏頃、育てたキュウリにつけて食べてみたいところですが、ちょっと早いでしょうか。
木曜日には別のフロアの皆さんとも味噌を仕込む予定です。
今回は1.5㎏のパックが2つできましたので、木曜日も2パック作るとなると、合計6㎏のかけはし産大豆100%使用手作り味噌ができあがる予定です。
今回仕込んだ味噌がうまくできあがるようであれば、毎年恒例のイベントにしていきたいと考えています。
今後、味噌の発酵具合は時折様子を見てお伝えしますので、どうぞお楽しみに!
Posted by 園芸療法士