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黒子屋  KUROKOYA

自分のためにラインを引く

2021.01.28 06:18

高校の時からずっと和楽をやっていまして、進学も音楽学校の邦楽部に進みました。

その流派の師範の免状を持っていたりしますが、2年前にその世界とサヨウナラをしました。

30年も続いていたので、サヨナラするためのしがらみがものすごかったです。


ですがコーチングでファウンデーションを学ぶにつれ

「生活を圧迫してまで、付き合わなければならないほど価値があるのか?」

という思いが募り、当時のマイコーチと何度もテーマとして扱ってもらい

メリット・デメリットの輪郭をはっきりとさせてきましたが・・・


なかなか師匠に告げることができない・・・

告げるのを止めに来る私の中の葛藤とは



ずっとお世話になった師匠に恩知らず。思われたら嫌だな。

姉弟子達にバッタリ出会ったらどう思われるかしら?

高校の時からお金を出してくれた親に、どんな顔をして辞めたと伝えればいいんだろう?

何度かやめたいと伝えたけど、また言いくるめられて結局やめられないのでは?



ずーッとこんな風に、まるでネズミ車の中でグルグル走りながら考えていました。

当然ネズミ車なので出口なんてありません。


辞めたい理由の中に、いろいろ腹に据えかねることも沢山ありましたが

特に私生活でのダメージが大きかった2つの問題がありまして

それをしっかりと見つめてみると・・・


自分が粗末に扱われ、それが続くことを私は許せるのか?

自分自身の生活も圧迫している、搾取されてる。それ本当に私がしたいこと? 


と気が付いた時


「守りたいものがあるからこそ、入ってくるものを自分で選ぼう」


と行動に移すことができました。


そりゃぁ、口火を切って師匠に告げてたときは、

針の筵の上に座っているような居心地の悪さです。

いろいろ懐柔してこようと、あれこれ言われますし

「この世界に二度と戻ってこれなくなる」とか

「お世話になってきた人たちを裏切るのか」とか

まるでドラマのセリフのようなことも散々言われました


が、こちらの覚悟さえ決まってしまえば、外野がいろいろ言ってきたとしても

きちんと「NO!」と言え

いろいろ言われていても、動じない自分が今ここにいるな。と感じられます。



師匠に別れを告げ外に出た時

「30年が40分で終わった」

とホッとしました。



このことで私が「得たもの・失ったもの」


失ったものとして、

流派の団体から外れたため雅号を名乗れなくなった事

ボランティア要請があったとしても、師匠のところから楽器を貸し出されなくなった事

それと同時に要請があっても、ボランティアで教えに行くのを禁止された事


得たものは、

理不尽な要求に対応しなくてよくなった事

不本意な支払い要請にこたえる必要がなくなった事

我慢していたお付き合いがなくなり、音楽を通して出会った友人が、音楽というツールを手放しても、友人でいてくれるという信頼感を得ることができた事


失うものよりも、得るもののほうが心の満足度が大変大きいのは

今まで一体どれだけ自分が持つ「充足感という名のバケツ」に

大きな穴が開いて、エネルギー漏れをおこしていたのかと・・・


例として

どれだけのお金を自分の意志と関係なく、請求されるがままに支払っていたのか

とはっきりわかった点は大きいです。

この漏れていた期間のお金を貯蓄できていたのなら! ってちょっと悔しい・・・



30年培ってきたスキルは、その世界から抜けた事では消えませんし

その間に音楽を通して築いた友情も消えるものではないですし

プロとして教えたきた知識も消去されるわけではありません。


むしろ「本当に好きだったの?」と聞かれると

一瞬返す言葉に詰まるほどですし、今も曲を聴くだけで十分。と思っています。


境界線をはっきりと引いて、その世界と決別した事で

長く苦しめてきた悩みの種を手放せて、スッキリ!

これで本当に集中したいことに向かって集中できる!

と未来への可能性がグググ!っと広がった感じさえします。




あなたを縛り続けているものは何ですか?

それは本当に自分にとって価値がある、必要と感じているものですか?