about 峰松宏徳 Hironori Mnematsu
about 峰松宏徳 Hironori Mnematsu
現在福岡のartasgalleryでアートディレクターを勤める峰松さんは、絵描きとしても活動しています。
2004年多摩美術大学油画専攻卒業後の2005年Surrey Institute Of Art & Design (UK) デザイン過程修了。その後2006年から11年間ベルリンに拠点を置き、アーティスト活動を行いながらキュレーターとしても既に活動していたという経歴があります。
二足の草鞋を履きながら、もう一つ峰松さんには「ヘルタ・ベルリンと浦和レッズのサポーター」という欠かすことのできない活動があります。
今回は、そんな峰松さんのアーティスト面としての内容を深掘りしていこうと思います。
まずは本人の制作テーマをホームページから引用させていただきます。
- 峰松宏徳ホームページ参照 制作テーマ-
平面作品、立体作品は“われたメガネ峰太郎”と“獄卒”、写真、デジタル作品は“ばかおばけ”名義でも発表している。
理由は批判された時に別人格になれる為。写真作品は心霊写真から影響を受けて制作されている。
作品のモチーフとなっている、おばけやゆうれいは引っ越しが多かった子供時代に、ふわふわとした自分を感じる事が多かった事から、自分はゆうれいみたいと思った事がきっかけで落書きに現れたものが、そのまま大人になってからも現れ続けている。
-以下 安藤圭汰評-
制作する時の名義も、自身の「ディレクター/アーティスト/サポーター」の実活動のように役割を分けているという峰松さん。
彼の描くオバケのモチーフが現れる箇所は様々で、キャンバス、紙、写真、雑誌、web上…etc…と、神出鬼没です。
描かれるオバケたちはポツンと一人で佇んでいるようなイメージを受け、どこか静かで寂しい気持ちになります。
反対に、沢山の色味(ペール、ダル、ビビット)に加えて、モリモリなマチエールを使用しており、怒りや喜び等の激しい心の動きを抽出しているかのようです。
話は飛びますが、峰松さんはとても優しい方です。勿論怒る事などはあると思うのですが、何事に対しても献身的なイメージがあります。
そんな優しい峰松さんだからこそ、内に溜まる自身の感情の吐露としてマチエールや色味に激情を、オバケに寂しさや悲しさを出しているのではないかと思っています。
さらに音楽に造詣が深い峰松さんは、いつも楽しそうに音楽の話をしてくれます。
音楽は今でこそ動画等で保存が容易にできますが、それでも演者側からすれば瞬間的な感情表現の面が強いと私は感じています。
音楽のアドリブのように、瞬間的に(息をする様に)描き、最近あったであろう心の出来事なども隠さずダイレクトに出そうとするスタイルは、絵と音楽(瞬間)の狭間で「魂の咆哮」を表しているように思います。
(峰松さんと一緒に絵を描くとジャズのセッションみたいで本当に楽しいです。何故ならお互い、いつの間にか沢山の絵をモニョモニョと生み出していて、絵で会話したり感情吐露をし合うような、一生懸命魂の咆哮をし合うような、そんな気持ちになるからです。面白い事に、気がつけば峰松さんの世界に引き込まれています)
今回の展示でも、絵の提供は勿論、実務等で大変お世話になっています。
本当にありがとうございます!
ウィルスが収まったら、煙草プカプカしながらまた絵で会話したいです!
安藤圭汰評