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【ぎふママ減災スタディ通信⑨】 知ってほしい、水害の怖さ ~岐阜に住む私たちにできること~

2021.01.28 22:05

私たちの住む岐阜。

みなさんご存知のように、岐阜県は海に面していない県ですが、地元の人から愛されている美しい川が多い地域でもあります。

岐阜市内だけでも、長良川をはじめとする多くの河川・水路が存在しています。


その川が大雨によって増水することで、穏やかな川から一変、大量の水が勢いよく流れ、洪水を起こし、農作物や家屋に被害を与えるだけでなく、時には人の命にまで危険を与えるものとなります。


今回は、実際に起こった事例を確認しながら、岐阜における水害の怖さを一緒に学んでいきましょう!


・岐阜市での過去の水害

出典:木曽川上流河川事務所


これまで、岐阜市では多くの水害が発生しています。

特に、昭和51年9月には、台風17号による豪雨により、死者5名、負傷者7名、床上浸水11,363世帯、床下浸水30,079世帯という甚大な被害に見舞われました。

出典:木曽川上流河川事務所


さらに、記憶に新しいのは、平成30年7月豪雨災害です。長良川が一時氾濫危険水位を超え、岐阜市の長良川に架かる長良橋付近で、橋の両側にある大きな扉が閉じられ、付近の住民689世帯1508人に避難勧告が出されました。

この後、長良川の水位が順調に下がり"氾濫"という最悪の事態は免れましたが、岐阜県内下呂市をはじめとする多くの地点で河川氾濫や土砂災害が発生し、岐阜市でも浸水被害が26棟確認されました。


・この先、水害が増えるかも!?

記録的な豪雨が頻繁に起こった2018年の夏。

実は、この年の夏の最高気温は、2010年までの30年間と比べて平均1.6℃高くなったと報告されているそう。

この温度は、地球温暖化が最悪のペースで進んだ場合の、2040年〜2050年に予想される気候とほぼ同じだそう!


ということは...

"このまま気温が高くなると豪雨が頻繁に起こるの!?"

最新の研究結果によると、このまま地球温暖化が進んだ場合、今まで100年に一度レベルだった大洪水が、近い将来には50年に一度、21世紀後半には30年に一度の確率でおこる可能性があるそう!!

それだけ、身近に水害の危険性が迫ってきているとうことです。


・「自分は大丈夫!」が命取りに

実際に、身近に水害が起こった時、皆さんはどのように行動するか考えたことはありますか?

令和2年7月熊本豪雨では、県内死者60人のうち8割の50人が水死だったそうです。しかも、発見場所は屋内が35人と半数以上を占め、河川の氾濫による急速な浸水で逃げ遅れた犠牲者が多かったと推測されています。

災害心理学で「正常性バイアス」という用語があります。被害が予想される状況でも、「自分は大丈夫」「まだ大丈夫」と過小評価して逃げ遅れてしまうそう。


皆さんもどこかにそういった考えがありませんか?

他の地域の水害のニュースを見た時、“他人事”と考えてしまうかもしれませんが、河川の多い岐阜に住む私たちにとっては、“他人事"ではありません!


・ママのための防災BOOKを作成!

今回ご紹介したように私たちの住む岐阜は、水害の危険性が高い場所です。そこで!こどもトリニティネットと防災専門家がタッグを組んで水害に特化した内容の『ママのための防災BOOK』を作成しました!


●なぜ防災BOOKを作るの?

私たち、こどもトリニティネットでは2017年から子育て世代に特化した防災事業に取り組んできました。

防災専門家を講師に迎えた子育て世代向けセミナーやパッククッキングを体験できる参加型のイベントを中心に活動してきました。

しかし昨年、新型コロナウイルス感染拡大でイベントができなくなったことにより「発信する」ことを始めました。



そんな中で

やってみたことや調べて分かったことをより多くの人に伝えたい

形に残るもので届け、いのちを守る備えにつなげてほしい

と言う思いからスタートしたのがこの防災BOOKです。


●どんな内容?

こちらでは、特別に!!少しだけ防災BOOKの内容をチラ見せしちゃいます(^^)


▶︎命を守るための役立つ情報満載!

何度か、こちらのブログでもご紹介してきたハザードマップ。

「まだ確認できてないな...」という方も多いのでは?

防災BOOKでは、ハザードマップの見方を徹底解説!

水害時の自宅の浸水可能性や避難場所選びにも役立ちます◎

その他、防災専門家からのアドバイス付きの避難準備に役立つ防災気象情報の解説も!

情報を知ったうえで、みなさんのご家庭に合わせてチェックできるページも!


▶︎命を守った後の生活のために

自分の命、家族の命を守ることはもちろん大切ですよね◎

でも、その後の被災生活について考えたことはありますか?

この防災BOOKでは、子育て中のママが被災後の生活のために何を備えたら良いかを学ぶことができます!


▶︎ママだから気になる避難所事情

Instagramのアンケートでも反響の多かった避難所についての疑問。

「避難所内で、子どもが泣くと周りの目が気になる...」

「おむつや生理用品って、処分できるの?」

ママだから気になる声をたくさんいただきました。

そんな普段聞くことができない疑問を、岐阜市都市防災部の皆さんに質問し、答えていただきました!!

その他、避難所の利用手順等詳しく解説しています◎


▶︎おうちde減災トリママやってみたシリーズ

このブログでも全6回にわたり、ご紹介してきた「おうちde減災 トリママやってみたシリーズ」!

見ていただいた皆さんからは、

「この備蓄品気になってた!」

「実際に試してみたくなった」

との声が続々!

防災BOOKでは、やってみて分かった"トリママポイント"やトリママオススメの備蓄品の紹介も!

ママ目線でしっかりレポートしています。


その他、子育て家庭のみなさんに知っていてほしい情報がたくさん詰まったBOOKになっています(^^)


・大切なものを守るために。

岐阜に住む私たちにとって、水害はとても身近なものだということを知っていただけたと思います。

自分の命、我が子の命、大切なもの...

すべてを守るために、私たちには"今"からできることがたくさんあります。

是非、『ママのための防災BOOK』を手に取って、失いたくないものを思い浮かべながら読んでいただきたいと思います。


※『ママのための防災BOOK』は2月上旬完成予定です。最新情報は各SNSでお知らせ致しますので、随時ご確認ください。



この事業は岐阜南ライオンズクラブにおける助成事業です。


【参考】

▶︎岐阜市 河川課

https://www.city.gifu.lg.jp/3009.htm

▶︎安心な暮らしのヒントBOOK@ぎふ