2021/1/29【本紹介⑩】ラクする台所〜毎日毎日ご飯を作る、8人の台所にまつわる物語〜(一田憲子氏)
2021.01.29 14:00
一田憲子さんの著書、”ラクする台所〜毎日毎日ご飯を作る、8人の台所にまつわる物語〜”、マイナビ出版さんから。
⚫︎小説「キッチン」 作・吉本ばなな氏
(※以下、冒頭箇所を抜粋させて頂きました。)
私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。どこのでも、どんなのでも、それが台所であれば食事をつくる場所であれば私はつらくない。できれば機能的でよく使いこんであるといいと思う。乾いた清潔なふきんが何枚もあって白いタイルがぴかぴか輝く。
本書を手に取ってすぐ、
この吉本ばななさんの小説「キッチン」の
冒頭を思い出した。
⚫︎台所って!?
・暮らしの真ん中のにあり、整理収納の要。
・家族みんなの元気の、笑顔の素を作る場所。
・お母さんの基地。
今、出産前で実家に居候中なのでよく分かるが、
“使い手の世界観”が、滲み出るところ。
これでもか、というほどに。
毎日実家の台所に立って、実感する。
母のそれは、やはり自分のとは全く違う。
そこには母の世界が広がっていて、まるで他人のラケットを借りてテニスしている、そんな感じ。
本書に登場するのは、
整然と片付いてるというよりも、
湯気のたったあったかいお鍋の写真や、
生活感、使っている人の顔が浮かぶ、キッチン達。
その人のお気に入りが並ぶ本棚同様、
使う人の世界観が香りたっている。
毎日、台所に立つこと。
誰にも褒められるでもなく、一見当たり前の地味な作業。帰国して改めて驚いているが、日本には、安くて美味しいお惣菜やレトルト食品が沢山スーパーに並んでいる。
でもやっぱり、
私は毎日台所に立ちたいな、と思う。
儚くて、地味で、時に面倒くさいけれど、
確かに、自分や家族の笑顔を作るから。
そんな、8人の”確かさ”の物語。
PS: 本書で紹介されていた、
モデルの香菜子さんの愛用品、
クイジナートのフードプロセッサー、欲しいなぁ。笑
▼ロンドンのマイキッチンから。
→今まで人生で6回引越ししましたが、1番好きな空間です。