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車いすで乗車も可能。北海道札幌市北区の「 介護と福祉について考えるタクシー 」です。

コロナ禍。価値観。

2021.01.30 05:39

利用者様の通院待ち、

病院の駐車場に車を止めて待機中でのこと、

「ゴツン」と車に当たった音は、どうやら隣の開けたドアがぶつかったものだった。


僕は車から降りて状態を確認する。

凹みは大丈夫そうだが念のため、隣の車にも聞いて見ようと、出入りした後部ドアの窓をノックする。が返答は無くであればと今度は助手席の窓をノックする。

2回目で窓が開く。


運転手は同世代と思われる男性。

「出入りの際、後ろのドアが僕の車に当たったんだけど凹んではいない様で・・・当たった位置だけ確認したいので後ろのドア開けさせてもらってもいい?」

「横ギリギリに止めるから悪いんじゃないの」

競り合いが意図でなければ、会話でマウントを取ろうとする雰囲気も好きではなく、

「だったらぶつけてもいいかっていったらちがうでしょ」

「え?」

「であれば、ぶつけても良いという理屈にはならないでしょ?当たった場所確認したいからドア開けさせてよ、いい?」

「・・・いいよ」


ドアを開けると出入りしたのは見た目20歳前後娘さんらしい。

顔も向けず目も合わせず、無言のままだった。


ドアとの接地部を確認するも、問題は無さそうなのでドアを閉めた。

そして助手席側から「確認したけどキズは無さそうだから」とだけ。


父親はうなずいて、からすぐにその場を後にした。


翌日改めて確認すると、塗装が剥がれているところがあった・・・

利用者さんには少しでも心地良く乗車して頂くため、大切に接してきた僕のパートナー。

(╥_╥)




その後もふと考えてしまう。

そして皆はどう思うのだろう。


父親の立場、大人げないセリフ。

娘の立場、緊張や大人同士のやり取りを見て。

娘を庇う屁理屈。愛情とも思える。

あれから2人はどんな会話をしたのだろう。


この一年。

自粛警察や炎上、ワイドショーの司会者や国会討論までも。

ある角度から見た正論のみで、拳を振るう不愉快を幾度となく感じているせいか、

今回は「この程度」とも思えてしまう。

正解や不正解はなくて、ただ自分の振りを直せばよいのかもな。と。




昔は「ジャックナイフ」と呼ばれた男が、

今は「スクレッパー」の様に生きている次第。

ジャックナイフはもちろん冗談。