「宇田川源流」 ワクチンに関しても全く指導力を発揮できないWHOのために「欧州ワクチン戦争」が起きているという問題
「宇田川源流」 ワクチンに関しても全く指導力を発揮できないWHOのために「欧州ワクチン戦争」が起きているという問題
一般論として、何か不安要素がある場合、例えば、核ミサイル、生物兵器、何でもよいのですがそのような何かが、我々の生活を脅かす場合、その「攻撃(攻撃とは限らないのですが、ウイルスに攻撃されたとか敵が人間だけではないと想定してください)」に対して、それを無効化するためには、何をしなければならないかということを考える。よく日本の防衛などを考えるときの想定問答の中に入って来る内容であるのだが、そのことがあまり一般の人にはなじみがないので、あえてそのような内容を書いてみようと思ったのだ。
まあ、仮にミサイルとしておこう。ミサイルの攻撃を無効化する場合は何をしたらよいのか。もちろん、相手の国を攻めるとか、または、初めからミサイルを破壊する、その国以上の軍事直を持ち、抑止力を発揮するなど、事前の行動などによって、そもそも攻撃をさせないということができる。
しかし、そのようなことではなく、相手国に対して全く何も行動を起こさない(またはその国が敵であると恥絵から認識していない場合)に、どのように対処するのかということが大きな問題になる。その場合、二つのことが取り上げられる、一つは「その攻撃を行っても味方には被害が全くないような防御がされている場合」もう一つは「もしも攻撃があった場合でもすぐに復帰できるだけの技術力がある場合」ということになる。
これがウイルスからの攻撃ということになった場合は、ミサイルのように事前にウイルスなどに何かを仕掛けることができkないので、ここに書いた二つしかない。ウイルスであれば「全員がワクチンがあって、ウイルスがあっても感染者(または重傷者)を制御できる」ということか、あるいは「そのような感染があっても、すぐに治療ができる治療法がある」ということの二つになるのである。
さて、そのように考えた場合、これが自然災害であれ、または生物兵器であれ、ワクチンという物江「制御」するかあるいは「治療法を確立する」かどちらかしか、有効的な防御方法はないないのである。
EUが「英国優先?」に怒り 白熱「欧州ワクチン戦争」 スペインでは接種停止も
【パリ=三井美奈】欧州連合(EU)のキリアキデス欧州委員(保健衛生担当)は27日、新型コロナウイルスのワクチンで、英製薬大手アストラゼネカがEUへの供給削減を通告したことを批判し、「約束を守るべき」と迫った。
同社が英国への供給を優先したとの見方も浮上し、欧州で「ワクチン戦争」が白熱している。
キリアキデス氏は27日の記者会見で、昨年8月に欧州委が同社と事前合意を交わしたことを強調し、「生産能力に達しなかった、というのは文書に反する」と述べた。さらに、「先に決めたところに先に供給するという理屈は拒否する」として、EUより早く合意を交わした国に供給を優先するのは不当だと主張した。
キリアキデス氏の発言は、アストラゼネカ幹部が今週、欧州メディアで行った発言を受けたもの。この幹部は「英国は、EUより3カ月早くワクチンを契約した。このため(英国向けは)供給ラインを改善する余裕があった」と述べ、供給体制は英国とEUで格差があると認めた。さらに、EUとの事前合意について、「われわれは最善を尽くすと言ったが、将来の成功を約束したわけではない」と欧州委に反論した。同社は英国やオランダ、ベルギーに生産拠点を持つ。
EUでワクチンが逼迫(ひっぱく)する中、英国のジョンソン首相は27日、下院で「すでに680万人にワクチンを接種した。欧州で、どの国よりも多い」と述べ、国内の接種計画が順調に進んでいると強調した。
EU域内では今月、米製薬大手ファイザーも、ベルギー工場の改変のために一時供給を削減すると発表。スペインのマドリード州政府は27日、2度目の接種ができなくなる恐れがあるとして、ワクチン接種を2週間、停止することを決めた。欧州委はワクチンの域外流出の歯止めとして、輸出を規制する方針を表明している。フランス製薬大手サノフィは27日、自社ワクチンの開発が遅れる中、ドイツ工場でファイザーのワクチン生産を支援すると発表した。
EUでは現在、ファイザー、米バイオ企業モデルナの2種のワクチンが接種されている。アストラゼネカのワクチンは今月末に域内での販売が認可される予定で、欧州委は最大4億回分を調達する事前合意を交わしている。
2021年1月28日 12時14分 産経新聞
https://news.livedoor.com/article/detail/19604662/
現在コロナウイルスに関しては基本的には治療方法が確立していない。復帰している人が多いので、何らかの治療法があると思うのであるが、しかし、それが「万人に効く」というような治療方法であるかどうかはかなり難しい判断になる。京都大学の山中教授が「アジア人だけあまり死者がいない」として、細胞内に何らかの特殊な細胞があるのではないかという仮説があるために、民族や宗教を横断的に治療を行うような内容が存在していない状況なのである。
ということで治療方法がない状況の中において、「予防」つまり「ワクチン」というのはコロナウイルスからの有効な防衛手段の最有力なものであるということになる。しかし、そのワクチンに関しては、私もメルマガやオンラインサロンの中で書いているように、現在の所、ワクチンの年間背増量は35億。世界の人口が約70億であるとすれば、2人に1人はワクチンの接種を受けられないということになる。それでなくてもだれが優先的になるのかということも大きな問題になっているのであり、多くの人が先を争っているのであるから、なかなか興味深い内容になる。
この「ワクチン争奪戦」に関して、本来であればWHOなどの国際機関が、例えばワクチンをすべて買い上げて世界中の国に公平に分配するというようなことになるはずであるが、残念ながら、WHOにはその信用がない。そのようなことをすれば、中国に優先配布をするというような感じになるような「疑い(実際にはそのようなことはないし、そもそもWHOにそのような申し入れもないのだが、もしも任せればというようなことで噂は絶えない)」があるということである。つまりトランプ大統領がいなくなっても、WHOに関しての不信感はなくならない。
そのうえEUにおいても「EUが入手してEU加盟国に公平に分配があるのか」ということもわからない。そのように考えれば、「WHO」「EU」と二つが全く公平性を担保されないような感覚を多くの人が持っているということにある。
そのうえで、EUでは、イギリスのブレグジット前まで薬品の製造免許はイギリスにはなく、全てドイツやフランスなどに手中していたのである。2016年にブレグジットの後、薬品などの製造を取り戻し(というか、イギリスが独自に手放すことを止め)そのことによってアストラゼネカがワクチンを作ることに成功したのである。これがEUのままであたらどうなっていたのか、かなり疑問は大きい。当然に、ブレグジットなどの問題があり、そして、EUとイギリスの関係が微妙になっている状態の中において一時は存続も危なかったアストラゼネカが、EUに対してイギリスよりも優先するなどということはあまり期待できないし、そのようなことをすればイギリスの国民に信用されなくなてしまう。
このようなニュースの中であれば、当然に「なぜブレグジットに至ったか」ということをしっかりと書いて、その経緯から物事を見なければならないのであるが、なぜか日本の報道はそのようなことをしない。正確な国家関係を見ずに、今の現象しか書かないことはあまり良いことではないのではないか。