ワタシはナニモノ⑤
皆さんは【バード&スモールアニマルフェア】をご存知でしょうか?
日本小鳥・小動物協会が主催するイベントで2019年に第16回を迎えました。
世間では『バースモ』の名が定着しているようですが、主催側は略して【バーモル】と呼んでいます。
近年は毎年夏の開催が恒例となっていたのですが、昨年2020年はオリンピックと重なってしまう事から開催を休止。2021年の開催に向けての準備は、オリンピックが延期された事で2022年開催へと変わり、まさかの2年連続の休止となってしまいました。
第1回が開催された1999年。
光栄にも私は、初代会長からお声掛け頂き、小さなスペースでしたが【Cynomys】としてプレーリードッグの事に関わらせて頂きました。
人道的とは思えない方法でプレーリードッグを捕獲し、荒ら稼ぎをしていた一部の人たちに憤りを感じると同時に、プレーリードッグを守りたくて、1998年から始めたプレーリードッグの輸入販売。マイクロチップを使用してリンダ女子の発行する証明書をつけるシステムは【サッちゃん'ち】の前身とも言えるかもしれませんね。
小鳥や小動物の展示生体数が1万頭を越えるのではないかと囁かれた伝説のイベント【第1回のバーモル】はその後、日本ペット用品工業会が主催する【ジャパンペットフェア】の会場の中で開催されたりしましたが、第7回となる2010年からは毎年独立開催されるようになりました。
規模が大きくなるにつれて準備にも時間がかかるようになり、特に撤収は嵐のような状態でした。研究生として通っていた大学の生徒たちが手伝いに来てくれた事がきっかけとなり、講師をしていた動物専門学校に【学びと実践の場】として協力をしてもらう形になり、私には生徒の割り振りから管理までのドでかい仕事が増えました。
初代会長は『イベントに命を吹き込むのは動物たちだ』『生体が居なければ、仏壇を作って魂を入れないのと一緒だ』と生体を提供する私たちの事を常に気にかけて下さっていました。
そんな初代会長に何度も励まされて、オグロプレーリードッグのみだった展示協力動物がオジロプリーリードッグやガニソンプレーリードッグと増えていきました。この三種類のプレーリードッグを会場に連れて行けるくらい大量のプレーリドッグと暮らしていたあの日が懐かしいです。
毎年イベント前になると生体の確保に翻弄されるのですが、プリーリードッグ属だけで満足している場合ではなくなり、ウサギ、チンチラ、モルモットと・・・気付けば小動物展示コーナーの大半が我が家の動物たちで埋め尽くされる事になりました。
そんな中で、誰もが知っているのに誰も詳しくないモルモットの存在に気付きました。
初代会長は『店頭でいくらでも見られる子供ではなく、成長した姿を見せるんだ』と、飼う前に大人になった時のサイズを知ってもらう事や、長毛種の長い美しい毛を見せてこそ価値があると考えていたので、該当する動物を探しますが・・・これはほぼ不可能に近い難関でした。
輸入元、生体問屋、小売店などの業者が持っている個体は大半が子供で、大人が居たとしても繁殖用や訳ありである事が多かったのです。ましてモルモットは未だ品種名さえも認知されておらず、輸入個体は雑種である事も多いのが実情でした。何処にも居ないなら、絶やさないように管理して品種を守らないと・・・そう思った事がモルモットの繁殖をする事になったきっかけです。
現在、14品種のモルモットを維持し続けています。その中には、ツムジのあるテディーや剛毛のテッセルなど品種名を持たない固定品種もいます。いつか24の中でモルモット部隊を作り、品種名や日本国内におけるスタンダード規格を一緒に考えていけたらいいなと思っています。
=続=