数字の芸術
何年か前にハマった数独にもう一度熱が入ったので,新しい問題を
作ってみました.たぶん,バラエティナンプレのひとつ,「サムブロック」です.
作品のタイトルは「壊された鏡」.
この数独は,以前に作ったことがある「左右対称な数独」を魔改造して作ったものです.
サムの内容も,ちょっとだけ左右対称でない形にしてみました.
数独の問題は,なんども雑誌などでお見掛けしたことがありますし,合体していようが,25×25という巨大サイズだろうが,解読しきったことがあります.しかし,懸賞なんかで出てくるナンプレというのは,楽しいというより,雑なものが多いです.
数独には,段階が必要だと思っています.
初心者がスッと思いつくところ,
中級者がつまずくところ,
上級者がひっかかるところ・・・
この数独は,それを考えながら作りました.さすがに,左右対称にはできませんでしたが・・・中盤は難しめに作ったつもりです.
「サムブロック」というバラエティルールは,数字の和のみを初期ヒントとして与えるタイプであり,組み合わせ爆発的ヒントパターンによって複雑な作品が作成可能です.
その中でも特に,2マスヒントが存在しないものは非常に難しく,とっかかりのなさが多くのプレイヤーを悩ませます.
この問題は,そんなとっかかりの付かない人のための初期ヒントとして,「43」と「7」を与えています.これは,数独をある程度勉強すると,いやでも分かる基本の手筋です.
中級になると,サムブロックの中に入る数字の組み合わせをパターン化するようになります.その作戦でうまくいかないのが,この問題の中盤です.中央左にある「12」のヒントが,なかなか定まらないようにしてあります.
極めつけは最終盤面における「ローカリゼーションからのサム合わせ」.あまりにもヒントが少なく,簡単なX-wingが持ち込めなかったので,サム合わせがヒントになるように調整しました.
そして,あとで検算をしているときに「あっこれ,剣でとけるや~~ん」と思ってちょっとがっかり.ヒントがないと答えが一意に定まらないので削るわけにもいかず,とりあえずこのままということにしました.ちょっと悔しいところです.上級者なら,むしろこっちの方法で分かってしまうかもしれませんね.
数独は,いろいろな技が考案されていて,それをうまく組み合わせて解く問題がたくさんあります.暗号にも使える便利なパズルです.
サムブロックは,その中でも特に個性を出しやすいナンプレだと思います.なので好きです.
僕は,なんといっても「ヒントが少ないもの」が大好きです.無駄がなく,必要最小限でできている・・・それが美しいと思います.
このサムブロックナンプレも,ヒントの箱を10個まで減らした作品です.9個ももちろん
可能だとは思いますが,なかなかいい問題にはなりません.もし作れた人がいたら,教えてほしい,かも?
さ,Twitterでは正解者が全部で3人現れました.この問題の一番面白いところをまとめた
Twitterのレーンを貼っておきます.回答に興味がある人はこちらをご覧ください!
ネタばらし
それでは!