ネックの反りに関して Part4
こんにちは、BTree Music ベース講師 ベースケ(Basske)です!
ベースを手にして避けて通れないのは、ネックの反り、、
自分の愛機が状態が悪いなんて信じられない、、
あなたのベースは大丈夫ですか?
前回の記事では、複雑な反りの状態の中でも代表的なネックの【捻れ】を解説しました。
どうしてネックの捻れが起きるのか、どのように対処すればいいかが分かったと思います。
ここで重要単語のおさらいです。
ベースケの豆知識
- アイロン調整:特定の位置にクランプで力を加え、熱を加える事で木材を矯正する。
- フレットのすり合わせ:弾いて減ったり、経年により起きてしまったフレットの高さのバラツキを全体を削り高さを整えるのが基本のリペアです。フレットは消耗品です。
今回はリペアマン泣かせのネックのうねり、ハイ起きを解説していきます。
うねり
ネックの反りがローポジションとハイポジションで反り方が変わってしまっている状態をうねりといいます。
例えばローポジションが逆反りなのに、ハイポジションが順反りといった状態です。
こんな感じですね。
[〜]
反り方に違いがあるので、ところどころに音が出ないポイントや、弾きづらく感じるところがあり、弦高も場所によって変わってしまいます。
トラスロッドの調整では完璧に治すことは無理です。
ハイ起き
私が色々ベースを見た中ではジャズベース、特にフェンダーに多い状態です。
12フレットあたりからネックエンドにかけて起き上がってしまい、その部分だけ順反りが起きてしまっている状態です。
この状態だとハイポジションで音詰まりがかなり出やすくなります。
そうならない為に弦高を上げて緩和させようとすると、他の場所が高くなりすぎて、弾きづらくなるという悪循環。
フェンダーのネックはあまり強くないので、少し気をつけて状態をチェックし調整しないとこのような状態になる可能性があります。
またこちらは
トラスロッドの調整では矯正できません
ロッド調整では基本的にジョイント部分からヘッドにかけてしか矯正が効かないのでいくら回してもハイポジションは動きません。
アイロン調整やフレットのすり合わせをすれば、状態を緩和させる事が出来ます。
どちらの状態もあまりにも酷い状態になると、これらでも修理するのが難しくなり
指板修正やリフレットなど大掛かりな修理をしなければいけなくなってしまいます。
ベースケの豆知識
- 指板修正:フレットを抜いたときに、ネックのクセを矯正し整えるために指板をならすこと。
- リフレット:消耗しすぎてしまった、フレットを新しいフレットに打ち換えること。
これらのネックの状態は、反りの中でも進行が進んでいる、ネックが悪い状態です。
しかしアイロン調整やフレットのすり合わせなどをすれば、良好な状態に戻すことができます。
ただここでプレイヤーとして知っておいて欲しいのは、修理をするような楽器だからといって、悪い楽器ではないという事です。
ここで考えてみましょう。
- ネックが反ってフレットのすり合わせをしたら、それ以降はずっとストレートをキープ。
- 中古で購入した楽器でフレットが少なく、ネックも状態が悪い為、指板修正、リフレットをしたが、それ以降は良好な状態をキープ。
これはアリですよね。
ベース自体が消耗品なので、多少の修理はしょうがないのです。
寿命もありますが、自分自身で現状の楽器の状態を理解し、どの程度の状態を理想とし、どの程度修理をするのかが一番大事です。
楽器を弾く人にとって、楽器は相棒です。
ワンランク上のベーシストとしてメンテナンスをしっかりとしましょう。
ベース講師 ベースケ(Basske)