旅にゃんこ滋賀編 ~ 近江「八幡堀」を猫と歩いたら歴史の香りがした ~
今回の旅にゃんこは、滋賀県の近江八幡市の八幡堀です。
古き良き時代の和風の情緒を奏でるこの美しい運河でのお散歩を、ご紹介したいとおもいます。
◇ 八幡堀(はちまんぼり)
八幡堀の歴史は、安土桃山時代の天正13年(1585年)に豊臣秀次(秀吉の甥)が、この近くの八幡山に城を築いた頃にさかのぼります。
当時、豊臣秀次は、八幡堀と琵琶湖とを繋ぎ「楽市楽座(商売の規制緩和政策)」を実施したことで、八幡掘を中心とするこのあたり一帯を城下町として栄えさせました。
当時は、城下町と琵琶湖を結ぶ全長4,750メートルの運河として使われました。
なんとなくこの風景、見覚えがないでしょうか。
八幡堀は、水戸黄門、遠山の金さん、銭形平次、暴れん坊将軍 、必殺仕事人といった、そうそうたる時代劇のロケにも使われている場所なのです。
こんなにも和の情緒あふれる風光明美な景色だったのですが、昭和40年代以前は、こんなに草ボーボーでヘドロがあふれる川になり果てていました。
【写真引用:近江八幡観光物産協会サイト:http://www.omi8.com/annai/hachimanbori_info.htm】
八幡堀を守ろうという市民運動によって、かくもうつくしい景色へと生まれ変わったのです。
ふくちゃんも、おかげで、ここで存分にお散歩をエンジョイできたというわけです。
階段をみると、どうしても上りたくなるふくちゃん。
塀づたいに歩きたくなるのは、にゃんこの習性だから仕方ないか (;^ω^)
バギーの中で寝ていたから、今回はだいきちの出番がすくなかったね・・・(*'▽')
◇ 日牟禮(ひむれ)八幡宮
八幡堀に面してひときわ荘厳なたたずまいの神社が見えます。
ここは、日牟禮八幡宮です。京都の石清水八幡宮の神様を勧請した神社であります。
伝承によると、西暦131年、第13代成務天皇が武内宿禰(たけのうちすくね)に命じて創建されたのが起源だそうです。
武内宿禰は日本史でよく名前を目にする人物ですが、この人は12代・景行天皇から16代・仁徳天皇まで5代(それに加え神功皇后)に仕えたレジェンドともいえる重臣です。
西暦275年、第15代応神天皇が、この近辺へ訪問して休憩したときに、日輪の形を2つ見るという不思議な現象がありました。
そこでこの神の畏敬へのしるしとして祠を建て、当時は漢字違いですが「日群之社(ひむれのやしろ)」と命名したことがその名称の由来だそうです。
ちなみに「日群」という漢字は「日輪が複数ある」の意味です。