今日の本のこと
2021.02.04 01:59
多和田葉子さんの雪の練習生という本を読み終えた。驚きと発見。引用したくなる素敵な文章が溢れていた。この物語は三つの章でできている。それぞれの章は全て感触で始まった。そして章の終わりは、、、ここで思い出すだけで胸がキューッと苦しくなる。いつも読むわけではない解説文の隅々まで読む。解説者は言う。「もしもあなたが、本文を読む前にこのページを開いているとしたら、すぐに閉じてページを戻し、一章の冒頭に目を落としていただきたい。何も知らずに読むのが一番です。」
というわけなので細かいことはここでも書かない。
読み終えてクマの絵なんか描いて、多和田さんてどんな人なんだろう?と探していて
日経チャンネルで池澤夏樹さんと対談している動画に行き当たった。
「ウィズコロナを生きる 読書から学ぶ知恵」2020年10月の収録だ。
とても面白かった。それぞれに本を3冊紹介された。
左が多和田さん、右が池澤さん。今思えば、池澤さんは普段本に親しみがない人でも今読んで面白いものを紹介され、多和田さんは対談のタイトルを強く意識して本を選ばれたような印象。カズイスチカは森鴎外の短い短い短編で青空文庫にあるのですぐに読める。
対談の中で池澤さんが読書のコツについてこういった。
「本を読んでいて、面白くないとおもったら途中でやめていいですよ。合う合わないがありますからね。」
本当にそうだよなぁと思っていると、
「時が経って再び手に取った時、読めるようになっていたりしてね」と言うような事を付け加えた。
対談のリンクを貼っておきます
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