BAND-MAIDに初インタビュー。実は念願でした。
初めての取材相手と向き合う時にはそれなりに入念な準備もするし「この件についてこういう訊き方をしたら、きっとこう答えてくるんじゃないかな」といった想定もある程度しておくのだが、同時に、あらかじめ記事構成を決め込みすぎることのないよう心掛けてもいる。以前、あるアーティストの取材終了後、その場に同席していた編集担当者に「結局、面白い雑談にまさるものってないじゃないですか」みたいなことを言われたことがあり、その場ではちょっと不服そうに「ナニ? つまり今の取材が雑談にすぎなかった、と?」と言い返したのだが(もちろんその直後、一瞬の沈黙を挟んで大笑い)、実際その通りだと思うからだ。
というわけで、昨年12月、初めてBAND-MAIDの取材をした。これまでフェス等では何度かライヴを観ていて、実際そのパフォーマンスがとても良かったので、いつか話を聞いてみたいなと思っていた。一度だけある媒体から取材の話を持ち掛けられたことがあったが、その際はえらく急でなおかつピンポイントなスケジュールが出てきたため都合が合わず。それからすでに結構な月日が流れていて、こちらとしては今回ようやく念願がかなったというわけだ。というわけで、記事はこちら。野村雄治さんの撮影による取材時の写真の数々もとても素敵なので、是非ご覧いただきたい。
WEB媒体掲載用のインタビュー記事としてはかなり長い部類に入ると思うのだが、せっかくなので最新アルバム『UNSEEN WORLD』に直接関係するわけじゃない話や、中止になってしまった武道館公演に向けての「2020年12月現在の気持ち」なども敢えてカットすることなくたっぷりと掲載している。初取材だからこそ遠慮なく訊けること、というのもあるしね。実はそういうやりとりの中にこそ、これまであまり語られてこなかった何かが出てきたりするものだし。
『UNSEEN WORLD』に関することについてはまた改めて書きたいと思うが、とにかく刺激的なロック・アルバムであることは間違いない。この作品でBAND-MAIDの現在位置を確認しながら、このバンドに対する認識を新たにすることになる人も多いのではないかと思う。もちろん、日本国内に限ったことではなく。この冒険心に富んだ楽曲たちをリアルなライヴで味わうことができるようになるまでには、まだしばらく時間を要することになりそうだが、まずは11日のオンラインOKYU-JIを楽しみにしていたい。