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【VECTIV】推進力を生む革新的なトレイルランニングシューズ【THE NORTH FACE】

2021.03.22 09:00

2021年1月26日、世界同時発売となり遂にベールを脱いだ全く新しいトレイルランニングシューズシリーズ「VECTIV(ベクティブ)」


「より速く、遠くへ」というコンセプトのもと開発され、長距離のトレイルレースなどで自己新記録を狙う方におすすめできるラインナップとなっています。


エルクでは中込店長とスタッフ綾井が昨年からサンプル(Flight VECTIV)をお貸しいただき、フィールドテストをしてきました。


発売されたのは以下の3つのモデルです。

ーFlight VECTIV(フライト ベクティブ)

3Dカーボンファイバープレートを搭載し、トップアスリートのために開発された最上位モデル。

ーVECTIV Infinite(ベクティブ インフィニティ) 

スピード性とかつ安定した走りを感じられる、3D Pebaxプレート搭載のセカンドモデル。

ーVECTIV Enduris(ベクティブ エンデュリス)

もっとも快適なトレイルライドを感じられる、厚みのあるミッドソールが特徴のサードモデル。



すでに試し履きいただいたお客様や、ご購入いただいたお客様からいい意味での驚きの声を頂戴しています。


「足が勝手に進む」


接客していてもこの感想が今のところ一番多いですね。

今回はこのVECTIVがもたらす効果、その構造について詳しくご紹介させていただきます!


VECTIVEというのはそもそも、ノースフェイスの新しいトレイルランニングシューズの"ソールユニット"に採用された新しいテクノロジーのことを指します。


ソールユニットとはプレートミッドソール・アウトソール。

どれもシューズの性能や個性を決めるとても大事なパーツです。

それら3つの特徴的なテクノロジーをまずは紹介します。(まずは公式説明のようになりますが、大事なところなのでぜひご覧ください)


3D VECTIV Plate

近年ロードランニングやマラソンの世界で、最速記録をたたき出すためのシューズに採用されているカーボンプレート。


これは着地時の衝撃を反発させ推進力へかえる役割があり、世界記録や大会の優勝を目指すアスリートにとっては既に当たり前のテクノロジーとなっています。

その流れを汲んでか、今回ご紹介する「Flight VECTIV」にはカーボンプレートをノースフェイスのトレイルランニングシューズとして初搭載。


上の写真のVECTIVの文字が入った黒い部分にあたります。

※VECTIV Infiniteはプレートの素材がPebax、VECTIV EndurisではTPU素材


超軽量の硬質カーボンによる反発力で、バネのような推進力を得ることができます。

またこのカーボンプレートはトレイル向けに3Dに成形してつくられていて、ヒールやトウの周囲は立ち上がった形状をしています。


単に反発力を得るだけでなく、内蔵するカーボンプレートによって、着地時に生じる前後左右の微細なブレを防ぐ効果をもたらします。


ロードランニングとは違って、トレイルというのはつまり"不整地"。

ブレを抑えてくれれば平らではないトレイルを攻めの姿勢で走ることができますね。


VECTIV Rocker Midsole

やや厚みのある2層EVAミッドソールは、ゆりかごの脚のようなロッカー形状に。

これも今やランニングシューズのトレンドとなっている形状ですね。


これによって着地から蹴り出しまでのスムースな体重移動を可能にします。

慣れていない人からすれば「足が勝手に進む」という感覚になるという事ですね。

スムーズな体重移動と3Dプレートの反発力との合わせ技によって、ぐんぐん足が進む力(推進力)へと転換されます。


その効果はウルトラトレイル後半の疲労した脚であっても、着地から蹴り出しまで変わることのない理想的な足運びへと導いてくれます。


SurfaceCTRL Grip Outsole

アウトソールはノースフェイスが新しく自社開発したSurfaceCTRLアウトソール。


一見するとラグが大して深くなく、ハードに使えばすぐにすり減っていきそうな印象ですが

この新しいアウトソールは耐摩耗性という点においても隙がありません。


契約アスリートによる実走テストでは、​走破距離が500kmに達してもなお、理想的なクオリティを保っていたという検証結果がでたそうです。


さらに実際に僕もフィールドでテストして一番驚いたポイントが、グリップ力の高さです。

土の道ではもちろん、"粘り"を感じるほど岩場でも立ち込めるグリップ力を感じました。


ホームフィールドである山梨では岩場も多いので、このトレイルシューズはけっこう頼りになりそう。


以上がVECTIVの3つのテクノロジーについての説明でした。

横文字多くてすいません!

続いては実際に僕たちが使った感想と、この中でも何を選んだらいいか

それぞれの個性や特徴をご説明させていただきます!


冒頭でも申し上げた通り中込店長とスタッフ綾井は、昨年からフィールドテストをしており

このブログを書く前に改めて二人で一緒に走って意見や感想を交換しました。


場所はいつも走っている甲府の裏山、家から車で20分ほどでこの景色!

さてその中で特に印象的だったたころを中心にご紹介をさせていただきます。


アスリート向けモデル、Flight VECTIVについて

中込も綾井も最上位モデルのFlight VECTIVで走っています。

※このカラーはテスト用のプトロタイプの為、販売していません

このモデルについては、一般ユーザーが敬遠してしまいそうな説明が公式でされています。

”ウルトラトレイルで表彰台を狙うトップアスリートのために開発されたシリーズ最上位モデル”

こんな事言われると買いにくくないですか?(笑)


この文言については、カーボンプレートによる反発は推進力を生む反面、使いこなすにはそれ相応の脚力が必要という理解をしています。

しかし僕たちの印象は少し違って…

「走っていてとっっっても楽しい!!」


Flight VECTIVの反発力とフィット感(あとで詳しく説明します)、軽量さの恩恵で

走りやすいコースではスピードに乗って

テクニカルなコースでは軽快な足さばきとグリップ力が効いてくる

走っていてとにかく楽しいと感じるシューズというのが一番の印象です。


確かに僕のようなファンランナーには、フライトベクティブのひときわ強い反発性能によって、長い距離を走ると足が持たなくなりそうです。


しかし武田の杜トレイルランニングレースのような、走りやすいコースで30~40kmくらいまでのレースでは積極的に使いたくなるモデルですね。

ただ一つ申し上げておくと、推進力(プレートの反発力)を生かすためには、うまく反発してくれるスポット(着地点)を見つける必要があります。


昨年からテストをしているTNFアスリートの方たちの声に、そのスポットを見つけるまで少し時間がかかるかもしれないという説明もされていました。

僕はランニングフォームや着地足について専門家ではないため、ここでは詳しい言及を避けますが

TNFアスリートの志村裕貴さんの言葉を借りると

「フォアフット気味に入って(中足部から前足部での着地)うまく地面の反発力を得るように走っていくと、(シューズの)力を発揮する」

ということを仰っていました。


感覚的なことは店頭で実際にお伝え出来ますが、何はともあれ試してみることからですね~。


フィット感について

ラスト(足型)の形状は共通しています。

ノースフェイスは比較的狭めなイメージでしたが、今回のシリーズは共通して窮屈感は感じない広さとなっています。


日本ノースフェイスからの要請で足幅を広げたみたいです。(ナイス👍)

長距離のトレイルでは窮屈なラストよりも、比較的ゆったりのほうが僕も好みですね。

フライトベクティブについては軽量な素材ながら伸縮性のあるニットアッパーを採用。


ベロ部分はアッパーと一体となっているので、締め上げた時のフィット感を感じます。

一方でサードモデルのエンデュリスは、履き口のパッドに厚みがあります。


このことによって一番フィット感と、何より安心感が感じられるモデルです。

小石など異物の侵入も防いでくれます。


アッパーの素材(VECTIV Infinite)

フライトベクティブはシューズサイドに、ベクティブ インフィニティはアッパー全体にMATRIX(マトリックス)という素材を採用しています。


これはケブラー繊維とポリアミドで形成されたメッシュ素材で、とにかく耐久性に優れています

特にセカンドモデルのインフィニティは、アッパー全体にマトリックス素材を採用しているので、擦れる場面の多い夏のアルプスなどで使うには一番いいモデルといえるでしょう。


岩場の多い山梨のフィールドで使うことを考えると、個人的にはインフィニティが魅力的に感じます。

セカンドモデルという位置づけですが、けっこういい個性だしてるんですよね~。


クッション性について(VECTIV Enduris)

上述したようにヴェクティブシリーズは、厚みを持たせたミッドソールによって優れたクッション性と反発性を備えています。


しかしフライトベクティブは岩場などのハードな路面では反発性の強さのため、クッション性はあまり感じにくかったです。

ベクティブシリーズの中では、ベクティブ エンデュリスが一番クッション性を感じられるでしょう

ノース・フェイスのトレイルランニングシューズ史上もっとも快適なトレイルライドを約束する

というノースフェイス公式での説明にあるように、サードモデルながら最も快適に走り続けることができるシューズとなっています。


クッション性がありながら3Dプレートによって、ブレを軽減し安定性があるので厚底シューズに不安を覚える方にもおすすめですよ。

長距離のトレイルを"完走"するという目標をお持ちの方や、トレイルランニングのエントリーユーザーにぜひ試しいただきたいです。


値段も一番抑えられているという事も、とっても大事なポイントですね。


登りの推進力

最後にご説明しておきたいところはやはり推進力。

走りやすいコースは「さすがVECTIV」とスピードに乗って気持ちよく走れました。

しかし特に印象的に感じた場面は、"登り"です。

急斜面ではさすがに走れませんが、緩い登りが続く場面ではすぐに歩きに切り替えてしまうダメダメな僕が、ぐいぐいっといつもより走る事ができました。


ロッカー形状の恩恵か、前に前にと転がるように進むんですよね。


正直いってどれだけ走れるかなんて個人の脚力(体力)が一番大きな要素ですが、この推進力は明らかにシューズの性能によるものだなと。

結局どのモデルがいいの??

ご紹介したVECTIV搭載の3つのトレイルシューズですが

アスリート向けやサードモデルと便宜上グレード分けのようなものをしましたが

それぞれ全く別のトレイルランニングシューズと考えていただいた方が

選びやすいのかもしれません。

使う人の脚力、トレイルのコンディション、走る距離などなど

様々なシチュエーションによって、一番力を発揮するシューズというのはそれぞれ異なります。


どうしてもフライトベクティブが注目されがちですが

岩場が多いトレイルで安定感とスピードも求める場合はインフィニティ。

スピードよりも長い距離を完走するために使用したい場合はエンデュリス。

お使いになられるシチュエーションを想定して、お選びください。

このギア選びの悩ましさも、楽しいんですけどね(笑)


VECTIVトレイルシューズが感覚的にフィットするなら

3つのモデルを使い分けるのが理想です。

そうはいっても多くの方は3つのモデルを一度に揃えることはできないと思いますので

インフィニティかエンデュリスからお試しいただければいいかもしれません。

結局スタッフ綾井はエンデュリスを追加購入しています(笑)

やっぱりクッション性と安心感は抜群です!


ざっとVECTIV搭載のノースフェイス新作トレイルシューズについてご紹介させていただきました!

それぞれの特徴は分かっていただけましたでしょうか。


アスリートの方からこれからトレイルランニングを始めてみたい方まで

多くの人の選択肢となる革新的なトレイルシューズだと実感しています。


はまればほんと楽しいシューズです。

今季はVECTIVを中心に使っていく予定ですので、お仲間が増えればうれしいな。

もっと詳しく知りたい方は、お気軽にエルクにてお問い合わせくださいませ。


長くなりましたが最後まで読んでいただき誠にありがとうございます!