Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

Baby教室シオ

提案『五感について』

2021.02.08 00:30

前回のアナウンス通り今回は五感について記事を書いていきます。

誕生直後から6歳までに人間は神経系が急速に発達することを前回お伝えしました。この急速に発達する間にすべきことは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感をフルに活用した刺激を与えることです。

さまざまなものからその特徴を捉え、識別する・区分けする・並べる・積む・出し入れするなどを行動を通し、各感覚を通して刺激が伝わり、脳内の神経回路が発達するようになります。

五感を育てる遊びはその子の生涯にわたり影響を与え、豊かな想像力や様々な側面から物事を捉える力、深く思考する力を育ててくれます。各感覚ごとの働きかけはここで紹介しきれないほどありますので、今回は代表例の写真だけ掲載しています。

視覚・・・この世に誕生してからの数年間はものすごく鋭い観察眼を育てる環境にあり、視覚的感覚のものをたくさん取り入れることがかなり重要です。

私がこれまでにお預かりした生徒さんの中で、家具やインテリアを白黒のモノトーンで統一されておられるご家庭がありました。レッスン中にも色の視覚認知が大変難しい状況にあり、その修正に大変苦労した経験があります。色の煩雑も逆に混乱を起すこともありますが、色の足す引くの計算ができたものを与えることにより見え方、捉え方、思考、表現力には大きく影響することは間違いありません。

レッスンではものの色・形・大きさなど挙げればきりが無い視覚の取組みをおもちゃや教具を使用し感覚刺激を促します。色のマッチングをしたり、同じ形や大きさを仕分ける、大きさの異なるものを積む並べるに加え入れる出す、ものを上に載せて形合わせをしたり、ぴたっとはまる型はめ、絵を繋げるパズルなど生徒さんそれぞれに即してこなせるようにしています。



聴覚・・・色々な音を聞き分けます。生活の中で行動することから様々な音を拾い、自然界に存在する音(波・川のせせらぎ・風・鳥のさえずり・動物の鳴き声・・・)や楽器音や美しい曲を聴き、色々なもので音の聞き分けを行い、時には静けさの中に身を置くことが良い刺激となります。



触覚・・・色々な手触りのものを用意します。教具もあれば身近にある様々な布、筆、たわし、食器用スポンジ、ガラスやドアのノブ、葉・枝・土・砂・砂利・石・泥・水・砂糖・塩・小麦・・・挙げるとこれもまたきりがありません。

何をどう与えるかお悩みの場合は最初は擬態語をイメージすると良いでしょう。

つるつる、ざらざら、さらさら、ふかふか、ふわふわ、ごわごわ、ちくちく、べたべた、人工的なものや自然的なもの、温冷など手から得る感覚を総動員して生活の中からお与えになってみてください。



味覚・・・甘い・辛い・しょっぱい・苦い・酸っぱいなどの刺激的味ではなく、全ての味覚をマイルドに与え、やさしい味や旨味を感じさせるようにすることを心掛けましょう。またその感覚を身に付けるためには、その感覚を言葉に置き換えていくことが重要です。「このバナナは甘いね」「このみかんはすっぱい」「お煎餅しょっぱいね」という具合です。

また私が行っていたことですが煎餅というワードで様々な味をそろえます。プレーンの塩・醤油・のり・味噌・胡麻・生姜・わさび・きな粉・ざらめ・チーズ・カレー・海老・いか・・・味覚の幅を広げ多くの刺激を思考に結び付けることができ、味覚も研ぎ澄ますことができた良い方法です。

子の味覚の取組にはアレルギーなどの有無に細心の注意を払い行いましょう。



嗅覚・・・大人よりも嗅覚に優れ鋭い感覚を持っています。よって洗練された嗅覚を育てるために、人工的な香りではなく食品に近いものの香りを準備します。教室で準備するのはバニラ、ココナッツオイル、オレンジ、レモン(レモンバームでも可)、バジル、コーヒー、ローズマリー、タイム、ラベンター、ペパーミント、地元沖縄の月桃など。

あまり強い香りを日常的に嗅がせる環境に身を置くのではなく、ご飯の炊き上がる香りや卵焼き、ニンニク、お肉を焼く香り、雨の香り、潮の香り、お布団を干した陽の香りなど生活と共にある嗅覚の刺激に意識を向けてほしいと思います。

子供達が五感を使い様々な経験値を積むことが自由に行える日が来ることを心から願いたいものです。今日も一日素敵な子育ての時間が訪れますように。