大原(おおはら)神社
2016.10.10 02:43
島根県仁多郡奥出雲町上阿井にある大原神社は、大名牟遅命(おおなむち)=大国主命、玉日女命(たまひめのみこと)をお祀りする神社です。
玉日女命は、出雲風土記のこの地方の伝承に登場される女神です。
鬼の舌震の伝承
むかし、阿伊に住む玉日女命と言う美しい女神がおられました。
その女神に、一匹の和邇(ワニ)が恋をしました。
夜ごと、和邇は海から川をさかのぼってきました。
でも、玉日女命は、その和邇を嫌って巨石で堰(せき)を作り、和邇を拒みました。
和邇が慕うと、堰が増え、和邇の舌を震え上がらせた。
和邇がなまって鬼となり、鬼の舌震と呼ばれるようになった。
島根には、鉄の他にメノウなど勾玉の産地だったことが知られています。
以前紹介した、湯野神社でも向かいの玉峯山から水晶を産出し、勾玉を作っていました。
神話などに登場する「玉」のつく名前には、玉=勾玉と玉=巫女の関係が多くみられます。
勾玉も胎児の形をしている等の説もありますし、巫女は神託時の依り代としての性質もあります。
「玉」=「魂」と、言うことなのかもしれませんね(^^)