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マヤ

三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 50』

2021.02.09 23:10

「登坂さん?」




明るい鈴の音のような女性の声がした。




「その声は…まさか、明日美ちゃん?」




白い影は俺たちの側までやって来て、顔を覆っていた真っ白なファーを下げた。




臣と映画で共演したことのある女優さんだ。




そう気づいた途端、臣の手を軽く払い、

自分から後ろに身を引いた。




「やっぱり!滞在してるホテルで、登坂さんに似た男性が、

イナリ湖の方へ向かったって聞いて」




その女優さんは若々しく明るい印象で、花のように艶やかに笑った。




「それってホテルイナリ?」




「そうよ!」




「じゃあラウンジから見えたフラッシュって、明日美ちゃんを撮ってたのか」




「…それで俺たちの後を追って来たの?」




「ううん、TVの撮影でたまたま通ったの」




「たまたま?こんなに広いのに?」




「そうね、実は嘘よ!ごめんなさい」




はにかんでぺろっと舌を見せた。




「どういうこと?」




訝しげな声で臣が尋ねた。




「ほら!前に登坂さんと交換したアプリのGPS機能でわかったの」




GPS…




俺も知らない臣の位置情報がわかるんだ。




「映画のロケの時に大雪の中で逸れない為に交換したアプリな」




「隆二、勘違いすんなよ」




臣の声も耳に入ってこない。




いや、ちゃんと聞き取ったのに…




心が受け付けようとしない。




つづく