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髙橋 三保子

ロックンロールを君に

2021.02.10 12:26

ステージの灯りがついて、エレキギターが開放弦で大音量を響かせた瞬間にわかった。


私に足りなかったのはロックンロールだ。


いつの間にか、体の中の音をぜんぶ使い果たして、私のコップはすっからかんのカラカラにひからびていた。


あと一日でも音楽を補充するタイミングが遅れたら、私の体は「のしイカ」みたいにペラペラになって、風に吹かれてどこかに飛んでいってしまっただろう。