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コビトフカミ

母親賛歌 0015

2016.10.12 04:06

壁を見ながらおにぎりを食べていた。

ランチの休憩時間。


二人の子供と

おにぎりセットを食べる

向の席のお母さんの声が店内に響く。


食べないの?

食べたの?

ちゃんと食べて。

前を見て!


お母さんの声はいそがしい。


3歳くらいの子には

3歳くらいの子に


5歳くらいの子には

5歳くらいの子に


伝わる言葉。


おにぎりやさんのクーポンの説明を

お兄ちゃんにしている側で

妹が味噌汁をこぼした。


ちゃんと食べて


お母さんの声は

どんどんいそがしくなる。


母親になって

子供の見て聞いてに耳を傾けることが

あたりまえじゃないことに

気づいた。


24時間

毎日耳を傾け

目を向ける。

それは一言で表すなら

労力。


こうやって書きながら

記憶のなかの自分の子が

安心して思い出せるほど大人になっていることに気づく。


何度も立ち止まり

何度も立ち上がる


そのつど母親は立ち上がる。


お母さんにも

耳を傾けてあげて


母親の凄さは

この場所からいなくなりたいと思いながら

どこまでも

母親であろうとすることだと思う。