⛩その64 火中の栗を拾わされる人
2月19日(金)の朝刊1面のトップ記事。
開幕まで残り5か月あまりとなった中で、新会長に就任された橋本聖子さんを
みていて思い出したOL時代のことを綴ります。
10年程前の出来事です。
年々人員削減される中、社員が疲弊し始めていた頃です・・・
立て続けに社内で2名の自殺者が出てしまったのです。
一人は、昇任が期待されていた男性のAさん。
4月の人事異動を目前に控えた3月に、帰らぬ人となりました。
Aさんには、既に新たなポストが用意されていたのですが
その事を知らないまま、自殺されてしまいました。
その為、約2か月間 そのポストは空席の状態でした。
重要な任務を任されているポストだっただけに、
当該課の社員はショックと同時に、仕事の負荷がかかり
益々暗い雰囲気にのみ込まれていたのです。
そんなある日、突然私に辞令が出たのです。
6月からAさんのポストに就くようにと...Σ(・□・;)
そこからが大変でした。
2か月もの間、Aさんの業務が ほぼ放置された状態だったからです。
1か月間で巻き返さないと、とんでもない事態に陥る状況でした。
でも、ラッキーなことに人に恵まれていました。
上司も部下も、人柄・仕事振り すべてが抜群に良かったのです。
また人脈を頼りに、何とかこの危機を切り抜けることが出来たのです。
困難を一緒に乗り越えたお陰で、一致団結した素晴らしいチームとなりました。
『このメンバーのまま、ずっと仕事が出来たら良いのに~♪♪』
そう思うようになっていた時です。
元々私がいた課で、次の自殺者が出たのです。
同期の男性Bさんでした。
会社でも人望が厚く、皆から慕われていたBさん。
同期だっただけに、私も非常にショックを受けました。
しかも、Aさんの自殺からまだ1年も経っていないことから
社内全体の雰囲気は、これまで以上に最悪で暗くどんよりとしたものに
なってしまったのです。
Bさんの自殺後、その課内のムードは最悪の状態になっていました。
責任の押し付け合いが起きていたのです。
追い打ちをかけるように、4月から通常業務とは別の大きなプロジェクトが
動き出すタイミングでした。
そんな時、またしても私に辞令が出たのです。
4月から、元の課に戻るようにと。
しかも総括ポストとして。
”女性の活躍”と称して、デメリットの方が遥かに大きいタイミングでの
着任です。
またしてもマイナスからのスタートを切る羽目になったのです。
理不尽に思いながらも、この会社が好きだった私は経営者になったつもりで、
立て直す為には ”何をすべきか、何が出来るのか?"
をひたすら考え行動していました。
そんなある日、上司(男尊女卑で有名な人です)からこう言われたのです。
上司:『〇〇さんは、仏様でも目指してるのか~?
そんな事ようやるな~、俺やったら絶対そんな(理不尽な)仕事やらへんわ。』
心は常に経営者のつもりだったので、”これが上司の発言か?!”と呆れてしまいましたが
そんな発言も、どうでもよい感覚で眼中になかった事を思うと
私利私欲まみれの男性上司から見ると、仏様の域に達していたのかもしれません。
すぐには改善しなかったものの、総括という立場もあり
各部署の管理職から心の内を明かされる場面に多く出くわしました。
よく言われたのが
『エース級を求めている訳じゃない。普通に仕事をしてくれる社員が欲しいのだ』と。
女性の活躍が求められる時代。
橋本聖子さんが非常事態の中において抜擢されたことが、
過去の自分に重なります。
火中の栗を拾わされる人
でも、どうか快進撃を見せて欲しいと願っています。
今日も読んでいただきありがとうございました。
感謝