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Michiko en México

大寒波!!

2021.02.20 04:23

お久しぶりです。相変わらずのコロナ禍で特に何もしていないのでブログのネタもありませんでしたが、やっと話題ができました。タイトルの通り寒かったお話です。


この1週間は非常に寒かったです。アメリカからメキシコ北部にかけて大寒波が来ました。この寒波のせいで色々な影響があり、未だにインフラが復旧していない場所もあります。


この寒波はアメリカのアリゾナ州からテキサス州にかけて発生した寒冷前線が原因です。この寒冷前線がメキシコの北部の4州に多大な影響を及ぼしました。あるレポートによると、アメリカの約70%が雪雲に覆われたそうです。

写真でもわかるようにかなり大規模な前線です。この前線が次の画像の赤い部分のヌエボレオン州、タマウリパス州、コアウイラ州、チワワ州に多大な影響を与えました。

寒波の始まりはテキサスでは先週半ばからで、車が何十台も絡む事故が色々なところで多発していました。そもそも雪が積もっている時や路面凍結時にスタッドレスタイヤもなしに運転するのは自殺行為です。道産子は言います(笑)道産子でも雪道を夏タイヤで運転しようとは思わないです。「慣れてるんでしょ?」とかよく言われるそうですが「慣れてると言ってもスタッドレスタイヤでの運転。夏タイヤでの運転等そもそもしない。舐めんなよ。」と思うそうです。ちなみに北海道では冬道講習なるものがあり、雪の降らない期間に免許を取得したものは冬道講習を受けるのが必須です。私は免許は内地で取り冬道講習がやっていない時期に帰省していたので、雪道の運転はできません。


メキシコへの影響は先週末からでした。日曜から月曜にかけて一番冷え込みました。日曜日の夜にはみぞれが降りました。レイノサのあたりは雪はめったに降らないのでレイノサ民は大興奮です。なぜかみんな自分の車に日付と名前を書いてSNS投稿です(笑)

月曜の最低気温がマイナスになるということで、ワイパーを上げに行きました。水道も凍らないようにわずかに出したまま寝ました。次の日は出勤時間も2時間繰り下げです。車がどうなっているかな。

案の定凍っていました。まぁ、想定内だし、氷も薄い氷です。エンジンもちょっと気温がマイナスになったくらいではダメになるようなヤワ作りではないです(ただ、ちゃんとメンテしていない車はエンジンが凍り付きます)。 エンジンをかけて水をかけて解凍します。この時にお湯をかけるとガラスが割れてしまう可能性があるので水を使うべきです、最高でもぬるま湯程度までです。

出勤時には気温はプラスで、路面の凍結もなかったので普通に運転できました。しかし朝方にはレイノサでも多重事故が起こりました。


インフラはというと、目を覚ました時には水がないだけでしたが、少ししたら電気も止まりました。

メキシコは発電用のガスをアメリカから輸入しています。寒波の影響でガスパイプが凍結し、メキシコへのガスの供給がストップしました。おそらく発電施設自体も凍結していたと思われます。この停電はメキシコ4州、約470万人以上に影響しました。当然、工場にも電気がなく仕事は中止です。私の家には月曜の夕方には電気が戻ってきましたが(昼寝して起きたら電気ついてた。笑)、普及に2~3日かかったエリアもありました。私の工場は月曜日だけの休止で済みましたが、3日間ほど休止せざるを得なかった工場もありました。また、料理で使用するガスも不足するのではないかと懸念されていました。


水の停止に関してはおそらく水道管の凍結や供給施設の凍結によるものだと思います。私の家は3日間ほど出ませんでした。周りは月曜のうちに復旧したのですが、復旧時に水道管の汚れが配管を詰まらせてしまっていました。レイノサの水は汚いのでたまに蛇口が汚れで詰まりますが、それが一気にきて詰まってしまったようです。


この大停電によりメキシコの他の州では計画停電が実施されました。

今度は画像のオレンジ部分の13州です。電気の復旧と供給を早く安定化させるために実施されたそうです。私が聞いた情報だと18時~23時の間に15分~30分間の計画停電を順番に実施するということでした。実際にいつ行われたのかいつまで行われていたのかはわかりません。在はメキシコではほぼ全域でインフラが復旧したようですが、州政府は電気の節約を要請しています。


しかし、アメリカではまだインフラが復帰していないところがあるようです。となりのMcAllenの一部もまだ電力供給が不安定で、昨日はアメリカ側とつなぐ会議が一つ中止になりました。テキサスではインフラが無いので、明かりや暖の確保にろうそくを使用している人も多いようですが、それが原因での火災が発生しています。水がないので消化もできず十数軒の家が焼けてしまいました。

テキサスをやその周辺の州で起きた被害状況を箇条書きにしてみます。

・スプリンクラーの水管が破裂し、家の中が大変なことになった。

・屋根が抜けた。

・シャワールーム、キッチン、トイレ等の家の様々な部分が凍結。

・噴水、車、看板等の凍結。

・野生動物が死亡、鳩まで死亡、魚も死亡。

・私の釣りスポットのSouth Padre Islandでウミガメ2600匹以上が低体温症による昏睡状態に陥り、

 レスキュー大作戦。この海にはウミガメがたくさんいて釣りをしていると普通に見れるし、私は釣

 ったことまである(笑)



・スーパーでの食品廃棄。私は電気がなく保存が困難なこと、買い物客がいなくて賞味期限が迫って

 いるので廃棄せざるを得なかったと推測。住民は廃棄食品を詰めて外に出されたカゴから食品を持

 って行っています。


・寒波により全米で少なくとも40人が死亡。

・1400万人以上が飲料水の確保困難。

・路面凍結による輸送の遅れや電力不足による施設の閉鎖。


この寒波でのレイノサでの最低気温は-5℃くらいでした(テキサスでは-10℃以下)。寒冷地の人間からしたら-5℃など当然か、むしろ少し暑いかもっていうくらいですが、ここは寒さに慣れていません。年に数日2~3℃になる日がある程度、10度以下になる日も年に数えるくらいです。寒冷地には寒さに対応する知識、装備、技術があります。そういうものがないので大混乱になるのは当然です。しかも日本と違い色々と大雑把な国々です。

4年ほど前にも雪が降った日がありましたが、その時はレイノサ周辺では特にインフラに影響はありませんでした。(この日にメキシコサッカーリーグの王者決定戦をやっていた。笑)。その時に影響がなかったから対策がわからなかったのか、楽観視していたのか、単に何もしなかったのかはわかりませんが、政府や公的機関にはこれを機に寒さ対策と言うものを学んでほしいです。個人的は何も対策していなかったと考えています。アメリカでは州政府や電力会社の対策不足のせいだと批判が巻き起こっています。


この1週間でメキシコ・アメリカ大寒波、日本での大きな地震(東日本大震災の余震)、イタリアでの火山噴火、グアテマラでの火山噴火など世界中で色んなことがおこりました。フィリピンでも何か起こっていたような…


みなさんも色々と気を付けてください。