2021.2.24-3🌸蔓日々草「十二国記」【stand.fm配信原稿】
いつもありがとうございます。
伊藤恵です。
stand.fm、2/24分の配信原稿を記録させていただきます。
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こんにちは!「ふくわ」です。
このチャンネルは、山形の書道家・伊藤恵が可愛がっている ヒツジのぬいぐるみ「ふくわ」と「はわわ」が、主人になりかわって、日々の学びや気づきを書道やアニメの話を交えてお伝えし、心に楽しい発見と安らぎをお届けする番組です。
2/24がお誕生日の方、おめでとうこざいます!
また1年、素敵なことがたくさんありますように。
2/24の誕生花は「蔓日々草(ツルニチニチソウ)」
花言葉は「楽しき思い出」「幼なじみ」です。
ネット記事から花名と花言葉の由来をご紹介します。
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和名の「蔓日々草(ツルニチニチソウ)」は、つる性で毎日新しい花を咲かせることに由来するともいわれます。
花言葉の「楽しき思い出」は、哲学者ジャン=ジャック・ルソー(1712~1778)の自伝的作品『告白』にて、かつて恋したヴァランス夫人が「ツルニチニチソウがまだ咲いているわ」といった花をルソーが偶然に見つけて、楽しかった恋の日々を思い出したという話にちなむともいわれます。
古くからヨーロッパでは、ツルニチニチソウが常緑で冬も枯れないことから、不死の力や魔力を持っているとされ、ツルニチニチソウを身につけると悪いものを寄せつけず、幸福と繁栄をもたらしてくれるという言い伝えがあるそうです。
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さて今回のアニメ紹介は「十二国記」です。
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日本で生まれ育った普通の女子高生・中嶋陽子の前に、突如「ケイキ」と名乗る男が現れる。ケイキは陽子を主と呼んで跪き、突然の出来事に陽子は戸惑っていると、異形の獣に襲撃される。ケイキはそれを退け、強引に陽子を月の影の向こうにある地図にない世界へと連れ去った。
陽子はケイキから「決して剣と鞘を離さないように」と碧(みどり)の玉が付いた鞘に収まった剣を渡され、「剣を振るえない」という陽子に自らのしもべである賓満・冗祐を憑依させ、陽子に襲い掛かる獣を体が勝手に動いて撃退するようにして、他のしもべに陽子を託して彼女を異世界に送り出した。
異形の獣の襲撃は、月の影に入った後も続き、陽子は不注意から、ケイキとそのしもべ達とはぐれてしまい、見知らぬ場所にたどり着く。そこは巧国という国で、自分と同じように、日本や中国から流された人を、徹底的に差別しており、多くの場合は処刑されるため、陽子も役人に役所に護送される事になったが、その道中でまた異形の獣に襲われ、陽子は車の下敷きになった鞘から、玉だけを切り外してその場から逃げる。
全く事情が判らないまま、縋る気持ちで現地の人間に助けを求めるものの、日本から流れ着いた“海客”として酷い仕打ちを受けたり、利用されそうになったりした。元いた世界で、自分の周りにいた人達が自分の事を悪く言うところを夢で見たり、青猿という妖魔に揺さぶりをかけられて、陽子は徐々に人間不信に陥る。
異形の獣と戦い続ける陽子は満身創痍となり、行き倒れたところを半獣の楽俊に救われる。楽俊は陽子を介抱し、さらには海客に対する保護体制が整っている雁国への道案内を買って出る。その道中、妖魔に襲撃され、それを返り討ちにした陽子は、警備兵に見つかることを恐れて、倒れている楽俊を見捨ててしまう。後になってそれを後悔した陽子は、同時に「口封じに楽俊を殺す」ことを選ばなかった自分にほっとする。そして、「口封じにあのネズミを殺せばよかったのに」と言った青猿を殺すと、無くした鞘が現れた。楽俊との再会はかなわず、陽子は一人で雁国を目指す旅を続けるのであった。
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物語はここから大きく盛り上がっていきますが、長いのでここで区切ります。
伊藤恵さんは、確か高校生の頃にNHKで放送されたのを見ていたのですが、
思春期でいろいろ考え込むことも多かったと思います。
たとえば、意地悪されたからって意地悪仕返したら、それはどうなんだろう?
やられたら悔しいけど、やり返したら、自分が嫌だなと感じる相手と同じような人間だってことじゃない? みたいなことを、ぼんやり考えたりしていました。
その答えになったのが、あらすじで最後にお話した場面で、主人公・陽子の大きな転換となるところです。私がぼんやり思っていたのは、言葉にするとこういうことだったんだ!と衝撃を受けた回でした。
あらすじはWikipediaの記事を参考にご紹介していますが、概要の部分からも少しご紹介します。
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元々原作者の小野不由美さんは、講談社X文庫ティーンズハートという少女小説レーベルで少女小説を書いていて、読者の少女たちにファンレターで悩みを打ち明けられることがあった。小野さんは、しいて言えばこの読者たちが陽子の原型であり、シリーズ第1作となった『月の影 影の海』は読者への返信の代わりであると述べている。当初は、少女向けとしてはあまりに重すぎるということで一度は没になり、紆余曲折があって出版された。無理やり異世界に連れてこられた少女が、苦難に満ちた冒険の末に、自分の居場所を見出すというこの物語は、「自己を探求し、真に帰属すべき場所を見出す」というファンタジーにおける大きなテーマが描かれており、重すぎる、難しすぎるのではという出版社の一部の懸念に反して読者の少女たちの反応は好評だった。
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これを読んで、この作品にこういう背景があったことと、だから高校生だった伊藤恵さんにこの作品が刺さったんだとわかって、新しい発見が嬉しかったです。
十二国記は壮大な作品で、たくさんのシリーズがあり、大人になってからも、ハッとしたり、考えさせられるような、深い物語です。
伊藤恵さんの特にお気に入りのシリーズは「図南の翼」ですが、この場だけではとても語り切れないので、このあたりで区切らせていただきます。
アニメはYouTubeで全話見られるようです。できれば最初から通して見ていただきたいですが、まずは今回取り上げた部分のお話として、1話と7話のリンクを貼ってみます。
お時間がありましたらご覧になってみてください。
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次回は美文字のコツか、気まぐれで違うテーマにするかもしれませんが、よろしければお聞きください。
皆さんの心に楽しい発見と安らぎをお届けできていたら嬉しいです。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
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こちらの原稿はstand.fmのアプリかインターネットでお聞きいただけます。
よろしければお聞きになってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた。