レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈上〉 epubダウンロード無料
レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈上〉
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メディア掲載レビューほか 国際化を叫ぶ 米国エリートに 異議あり 傲慢きわまりない書物である。「ニューヨーク・タイムズ」のトップコラムニストが、世界を席巻するグローバリゼーションと地域の伝統文化との対立を分析し、解決のための処方箋までを提示したとの触れ込みだが、本書の内容をそのまま受け入れることのできる日本人がいるとすれば、よほど恵まれた立場にいるか、でなければ軽薄なアメリカかぶれのどちらかだろう。 何しろ著者は、こんなことを平気で書くのである。〈今や世界の指導者たちはみな、知事のような考え方をしなければならない。(中略)このグローバル時代の傑出した政治指導者が、知事の中の知事であるアメリカ合衆国の統治者、ウィリアム・ジェファーソン・クリントンなのだ〉。 マクドナルドがチェーンを展開している国同士は戦争をしないという。それだけの経済力を持てるようになれば、むしろハンバーガーを求めて行列に並ぶ方を選ぶのだという指摘は、確かに一面の真実ではあるかもしれない。が、人間とはそれだけの存在ではないはずなのだ。 伝統文化の重要性を、もちろん著者は忘れていない。市場競争に勝ち残ったからといって、どこに行っても、レストランと言えば「タコベル」しか選択の余地がないような世界はご免だと言い、一流選手が揃っているのにマイケル・ジョーダンがすべてを獲ってしまう(Winner Take All)米プロバスケットボール(NBA)のシカゴ・ブルズこそ現代世界の縮図と嘆きもする。 が、それらはあくまでも"王様の優しさ"、あるいは異国情緒を楽しむ観光客の目線でしかない。 本書によれば、未来の世界は何もかもアメリカの価値観に覆われることになる。中産階級がいくら抵抗したところで、富のほとんどを支配する上層と、そのおこぼれにあずかろうとする下層の利害は一致しているとでも言いたげな差別意識丸出しの記述には、正直言って腹が立った。市場はあくまで方便であって、普遍の真理などではないのに。 〈世界を旅して、費用は請求したい放題、ノルマは週一回のコラム執筆〉。著者のそんな境遇から起こした本書の書評が最近の「朝日新聞」に掲載されていて、妙な書き方をすると思っていたのだ。実際に読んでみて、評者の気持ちがよくわかった。 だがそれでも、いやそれだからこそ、日本のビジネスマンは本書を読んでおく必要がある。これが、アメリカだ。本書の結論から、ほんの少し外れたところに、きっと真実があるに違いない。 (ジャーナリスト 斎藤 貴男)(日経ビジネス2000/3/20号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.) -- 日経ビジネス 内容(「BOOK」データベースより) 冷戦後、世界のルールは激変した。技術、情報、金融の壁が消え、あらゆるものが国境を越えて広がっていき、地球規模で結びつく「グローバル化」の時代がやってきたのだ。無名の青年が一夜にして富を築く一方で、国も業種も超えた合併が巨大企業を生み出し、世界の株価は短時日のうちにとんでもない乱高下を見せる。混沌にも似たこの新しい世界のルールとは何か。何が新たな勝者を生み、何が日本の景気を抑えつけているのか。著者はこの問いに二つの鍵で答える。レクサス(トヨタの高級車)とオリーブの木(土地・文化・民族の象徴)である。国籍を超えた最新技術の集結と、古来の伝統的価値への固執。この二つの要素を軸に、現在の世界を鮮やかに読み解いたのが本書である。 商品の説明をすべて表示する
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良い点・悪い点をひっくるめて、現実としてのグローバリゼーションと向かい合いって考察をしている本。政治・文化・国家安全保障・金融市場・テクノロジー・環境といった要素の相互関係・影響の視点から、冷戦体制の崩壊や近年のアジア金融危機から途上国での汚職の蔓延といった大小さまざまなレベルのイベントについて因果関係を明確に説明している。情報の量・伝達スピード・伝達範囲が従来と異なることから、ある事象の影響を政治的または経済的な側面からだけで解釈することはその事象の意味や影響の解釈を誤らせることになる。そこで、著者のこうした複眼的な見方をするという姿勢には非常に共感できる。この見方に沿って、90年代以降の日本経済の不振についても、グローバリゼーションに対応しきれていない日本の現状がはっきりと指摘されている。国も企業も市場から評価されるグローバリゼーションの時代には、市場からあいそをつかされないように何をすべきか(しかも速く!)が、この時代を比較的快適に生きていくために非常に重要なのだろう。これまでのやり方からの変化が必要になる中で当然苦しみもあるのだが、日本のリーダー達が苦しみの回避に必死で、あるべき姿から逆行していることを思い知らされて日本の将来に悲観的になった・・・。