そして、名もなき池へ。
岐阜女子大での絵本の仕事が終わって。
せっかく近くまで来てるのでこの数年よく話題に
なっている『モネの池』に行ってみました。
約30km弱。山道を進みます。。
*注 実際には現地では「モネの池』とは呼ばれていないそうです。
通常は、池 または 名もなき池、などだそうです。
著作権的になんか問題があるのかもね。
街で30kmと言うとだいぶかかる感じですが、山道で、しかもほぼ信号無し
の一本道。昔山の方に住んでいた時に『山では1km=1min(分)』という
計算を自分の中に立てていましたが、大体そんな感じの時間で現地に到着。
カラスがなんとなくフテブテしいです。
近くの駐車場から見える風景。
・・明らかに前方がなにか異様な感じです。。
まずは徒歩で近づいて根道神社にお参り。
ところで、このふさふさはかなり立派です。
階段登ってお社に。
ここの彫り物もなかなかに良いものでした。
でも。ここ、見てく人あんまりいないのかなぁ??
お参りのあと、下って例の池についに向かいます。
なんか、すごいことになってそうです。
注2 ここの湧き水は栄養分がなく、それで水中のプランクトンが育つ事が
無く水が澄んでいる、とのことです。
はぁ、まぁこれは確かにすごいわ。鯉の泳ぎとか、なんか宙に浮かんでるみたいだもんな。
たまたま、いろんな要素が重なって出来上がったこの世界。彩度の高い水中。
多分今はシーズン中最高の状態ではないと思ったんですが、それでもやっぱり美しいな!!って
思いますもんね。
そして水面から顔を上げるとウチの家族が。
池の対岸にも、見学者が。
いやいや、そしてよく見るとすごい人だわ。
みんなスマートフォン振りかざして撮影しまくり。
画面越しばかりで、ホンモノの池を見てる人はまず皆無。。。
昔は、こうじゃなかったんだろうね。
いやいや、池の風景自体はこうだったのだろうけど。
池自体は美しい。だけど来てる人たちは、なんて言うかうるさい。
それがなけりゃぁここはいいとこだと思ったなぁ。自分は棚に上げておくけどな。
なんか、うまく撮れるとラッキーっていう模様の鯉が居るらしくて。
それを求めてドタバタ走り回ったり、見てる人の頭上に手を突き出したりして無作法な人も
多いのが実際の様子。。
ついつい元釣り少年なんで鯉目線でモノを考えてしまうのだけど、魚には体の中央に側線と
いうものがあり、そこで地面から水中に伝わる振動とかを感じているわけなんですが。
この環境、だいぶ鯉にとってはうるさくて辛いんでは??とか思ってしまうのです。
基本、釣りの時は足音を立てたりはしないのです。魚、逃げちゃいますからね。
まぁ、長生きしてくれ、鯉よ。。
人間、ちょっと五月蝿すぎなんだよな・・・。
まぁ、そんな感じで。
『名もなき池』、またの名を『モネの池』。ここをコツコツきれいに
してくれてるのは誰も見てない働いてるこの浄化装置。
誰も興味なさそうですが、僕だけみんなと離れてジッと見ていました。
だいたい名所、伝説ってのはこういうもんか、と思い知らされる場所でした。
もしかしたら実際にここに来る事無く、脳内イメージのままでいた方が美しい
記憶だったんかなぁ?!などと頭をよぎったことも数回ありましたけれども。。
それでも!!
違ったシーズンに一度また来てみたいなとは思いますね。
いろいろ見ていくと、実に興味深い場所なのでした。。