知られざる「ジャック・オー・ランタン」の物語
カボチャですね。
カボチャといえば、ハロウィンですが、
どうしてハロウィンにはカボチャなのか、知っていますか?
今日はその謎に迫ってみましょう!
そこには、壮大で不思議で、どこか切ない圧倒的な物語がございました!!
勉強犬のお散歩シリーズ、
本日は「ハロウィン」がテーマです!!
そもそもハロウィンって何ですか?Wikipedia博士。
ハロウィンは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。
さすがWikipedia博士。なんでも知ってますね。
でもでも、その行事でどうしてカボチャを使うのでしょう。
ハロウィンでカボチャが使われるのは、
「ジャック・オー・ランタン」というお化け提灯。
そこに隠された不思議なストーリーを、
本町講師もといHOMEブログ特派員のE先生が調べてくれました。
以下、日本昔話調でご覧下さい。
むか〜し、むかし、
ヨーロッパはアイルランドという島国に、
ジャックというそれはそれは大層な悪人がおったそうな。
ジャックはいつも酔っ払っていて、
ケチで乱暴で人を騙してばかりおったそうじゃ。
「困った困った」と街の人達は、
頭を抱えるばかりじゃった。
(転調)
ハロウィンの夜がやってきました。
ハロウィンの夜は、この世とあの世の境がなくなり、時の止まる夜。
悪魔たちは、この機会に人間たちに取り付こうと張り切ります。
ジャックがいつも通り酒場で酔っ払っていると、
地獄からやってきた悪魔が突然隣に現れました。
「お前の魂をもらうぞ」
ジャックはとても落ち着いた素振りでお酒を飲み干すと、悪魔に向かってこう言いました。
「よしわかった。私の魂はあげよう。でもその前にこのお酒を一杯ご馳走してくれませんか?」
悪魔は一杯ぐらいいいかと思って、そのお酒を買うコインに変身をしました。
すると、ジャックはそのコインを素早く自分のお財布の中に入れました。
悪魔はお財布から出たいのですが、ジャックがお財布の口を固く閉じていて出られません。
悪魔は「出せ!」と叫びます。
ジャックは「出して欲しければ取引をしませんか?」と言います。
「なんでも聞くから出してくれ!」悪魔がそう言うと、
ジャックは今後10年自分からは魂を取らない旨を約束させて、
悪魔をお財布から逃しました。
悪魔とジャックの因縁はそこから始まります。
10年がたったハロウィンの日。
悪魔は再びジャックの元を訪れます。
「やぁ、悪魔さん。久しぶりですね。私もいい加減あなたに魂をお渡ししようと思っていたんですよ。でも、ちょうど今日、この木にりんごがなったのです。最後にあのりんごを取ってくれませんか?」
悪魔は悪魔のくせに意外といいやつです。
これでやっと魂をもらえる!と意気揚々と木に登ります。
すると、ジャックは素早く木の幹に十字架を刻みました。
悪魔は十字架が怖くて下に降りることができません。
悪魔は「降ろしてくれ!」と叫びます。
ジャックは「降ろして欲しければ取引をしませんか?」と言います。
「なんでも聞くから出してくれ!」悪魔がそう言うと、
ジャックは今後絶対に自分からは魂を取らない旨を約束させて、
悪魔を木から降ろしました。
そんな悪魔をも騙したジャックにも、
この世界とのお別れの時は訪れます。
そうです、死です。
ジャックは年を取って死んでしまいます。
しかし、人を騙したり乱暴をしたり、悪人だったジャックは、
もちろん天国に行くことが出来ません。
仕方なく地獄の門をたたいたジャックは、
そこであの悪魔と出会います。
「地獄へ入れてくれ」ジャックは言いました。
「いや」悪魔はにやりと笑います。
「お前を地獄には入れられない。約束で、お前の魂は取れないからな」
「なんだと?じゃあどこへ行けばいいんだ?」ジャックは詰め寄ります。
「さぁな。元居たところにでも戻るんだな」と悪魔は地獄へ戻っていきました。
ジャックはとぼとぼと来た道を戻り始めました。
その道はとても暗く、ひどく冷たい風が吹いていました。
真っ暗では道がわかりません。ジャックは絶望に震えながら、叫びました。
「私に灯りをくれ」
意外といいやつな悪魔は、「仕方ないなぁ」と、
地獄の炎の残り火をジャックにあげました。
ジャックは自分の好きなカブの中にその火の塊を入れて、提灯を作りました。
この世とあの世の狭間をさまよい続けるジャック。
そのジャックが持つ提灯は、いつしか死んだ人々の魂のシンボルとなりました。
このお話がアメリカに伝わると、
アメリカでは親しみのないカブが、
たくさん採れるカボチャになりました。
これが知られざる「ジャック・オー・ランタン」の物語。
カボチャ、関係ないやん、という突っ込みは、
アメリカにしてやって下さい。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
何事もストーリーから知ると、理解が深まるね。勉強に応用できるかな。