記事より:ほとんどの新規事業は失敗する
今日は大師匠であるサイバーエージェントの藤田社長のブログから、
「新規事業」について考えてみたいと思います。
記事自体は2010年に書かれたものなので、6年も前に書かれたものになりますが、まったく色褪せることもない金言だと思い、私なりの解釈をまとめてみたいと思います。
藤田社長は
新規事業を始めるときは、 当然「絶対成功するんだ」という強い気持ちが 大事なのですが、 その反面「非常にリスキーである」という臆病さ が必要です。
と書かれています。
新規事業を起こす際は、その可能性サイドを考えた時に、現実的な目算よりも高い(実力以上の)期待値を上乗せてしまいがちです。
志と希望とやる気に満ちた新規事業立ち上げ期において、この「期待値」はどうしても出てきてしまうものでしょう。
しかし、ほとんどの事業はそうそう簡単に立ち上がるものではないと書かれています。
私もいくつかの新規立ち上げを体験したことがありますが、想定していなかったリスクサイドの問題は頻発します。
完全に目論見が甘かったり、その領域に精通していないがために、知識が不足しそこまで見通せなかったり、途中で人材が離脱してしまったり、ということもよくあります。
そうした中で、自分のものの見方を「ミクロとマクロ」「ポジティブとネガティブ」で行ったり来たりしながら戦略戦術、行動計画を作っていくことをとくに強く意識しています。
「言うことは壮大に。やることは繊細に」
この言葉もサイバーエージェント時代に上司から学んだ言葉です。
一言で言ってしまえば、「バランス」ということになりますが、まずは「己の力量をしっかりと把握しろ」ということでしょう。
孫子の兵法で言うところの
「彼を知り己を知れば百戦殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し(敵と味方の実情を熟知していれば、百回戦っても負けることはない。敵情を知らないで味方のことだけを知っているのでは、勝ったり負けたりして勝負がつかず、敵のことも味方のことも知らなければ必ず負ける)」
まずは自分の力量をしっかりと把握すること。
「自分自身の能力を過大評価せず、たいていのことは既に世の中にサービスとして成立しているという競合状況を理解し、その中で、どのように違いを見出し、それに対して対価を頂くか。」
臆病になってなにも行動に動けなくなるのは問題ですが、ポジ-ネガを行き来して、着実に事業を進めていきたいと、改めて感じましたので、ブログに残しました。