1861 (株)熊谷組
北陸発祥の総合建設準大手(ゼネコン)です。
新宿野村ビルディングなど日本国内で数多くの超高層建築を手がけています。
そして世界最高層ビル「台北101」(ドバイのブルジュ・ハリーファ完成により世界第2位の高さ)の施工を中心に行い、香港の街にそびえ建つ中国銀行タワーなど、海外工事における実績も目立ちます。
また、日本最大級の規模となる徳山ダムを手がけるなど大型土木工事が定評で、特にトンネル工事には高い技術力と実績を有し、青函トンネル、黒部トンネル、関電トンネル、関門トンネル、天王山トンネル、関越トンネルなどの最難関工事にも携わってきました。
そのため業界では「トンネルの熊さん」と呼ばれています。
また、リニア中央新幹線の山梨県での実験線を施工しています。
その歴史を見てみると、1938年1月、飛島組から独立し株式会社熊谷組が創設され、熊谷三太郎が社長、二男の熊谷太三郎(飛島組の元取締役)は副社長となりました。
その後、会長となった太三郎は福井県を地盤に自由民主党の参議院議員となり、科学技術庁長官と原子力委員会の委員を務め、1兆円事業である高速増殖炉もんじゅの建設を推進。
福井の若狭湾沿岸を「原発銀座」と呼ばれる地帯に一変させ、原子力発電所建設により一躍、北陸の中小ゼネコンから日本の準大手ゼネコンとなりました。
1980年代は海外工事に関しては日本の首位を独走する売上高1兆円を上回る建設会社であり、完成工事高、経常利益も上位5社内に常時入っていたが、バブル崩壊後は海外資産・不動産投資・債務保証が裏目に出て経営危機に陥ったようです。
主要銀行の住友銀行(当時)を始めとする各行の債権放棄(2000年12月に債務免除4300億円、2003年10月に債務免除他3000億円)などによって従業員数も最盛期の3分の1に減らし、老舗建設会社としての再建を達成しました。
2016年6月24日 金曜日 10:21 都内
時価総額は売上高の1/3ですが、利益は拡大傾向にあり、すでに営業利益率5%突破しています。
ただ今期は減益予想が出ていますので、上値は抑えられていますね。
信用買いも多く、割安だとは思いますが、手を出しづらい銘柄です。
大きく下げる場面も、今後もありそうですし、買うとしたらその時かな。
私の投資判断は今回は見送りです。