総理の夫
アメリカ大統領選挙の日。
娘と二人で地元横須賀の中心部をとくに何をするでもなくお散歩していた。
横須賀基地近くの外国人が集うバーには、テレビカメラを持った人がいて
『そうか、選挙の行方と感想を、基地で暮らしてるアメリカ人に取材するんだなー』
なんて思いながらのんびり歩いた。
子どもの頃から、横須賀基地のことをベースと呼んでいた。
年に一回解放日があって、中のマクドナルドのドリンクとか、ピザ屋さんのピザが
ものすごく大きくて、びっくりだった。
駅前では、原子力空母入港反対の署名活動をやっていたりしたから
基地の街ならではの問題があることには気が付いていた。
でも、恥ずかしながら反対も賛成も、意見をするほど知識がないから、
いつも通り過ぎてしまっていた。
トランプ大統領が就任したら、在日米軍基地はどうなるのだろう。
きちんと自分の考えが述べられるように、勉強しないとな。
子供たちに、きちんと説明できる大人になりたい。
今回、女性初のアメリカ大統領は誕生しなかった。
今年、初めての女性東京都知事は生まれた。
日本の女性総理は・・・
そんな未来を描いたのが、原田マハさんの「総理の夫」
42歳で女性初の総理大臣に就任した女性を妻に持つ男性が主人公の作品。
鳥類研究家をとして働きながら、ファースト・ジェントルマンとして
美人で、誠実で、スピーチが上手くて、支持率抜群の妻を支える。
ちょっとできすぎてる!特別すぎる設定だ!と思いつつも、
読みながらとても爽快な気分になってくる。
こんな人が出てきて総理になって、今みんなが困ってることが一気に好転しないだろうか
と願わずにはいられない。
それから、この夫婦のように、お互いの能力を認め合って、男だから女だからではなくて
足りないところを補いながら支え合って家庭と仕事を両立できたら、どんなによいだろう。
この作品には、多くの人が望むと思われる明るい未来の引き寄せ方が描れている。
写真は、横須賀のヴェルニー公園。
平和な景色がこれからもずっと続きますように。