ZIPANG-5 TOKIO 2020 ~古今折衷: HOSOO GALLERY~ ” Ambient Weaving ⇋ 環境と織物”展と建築
HOSOO GALLERY ”Ambient Weaving ── 環境と織物”展
新型コロナウイルス感染防止対策の一環として、会期が以下に変更になりました。
会期:2021年4月17日(土)〜2021年7月18日(日)
~古今折衷~
伝統工芸と先端テクノロジーを組み合わせた機能性と美を両立する新たなテキスタイル
株式会社 細尾(京都市中京区)が運営する『HOSOO GALLERY』は、2021年4月17日(土)より”Ambient Weaving ── 環境と織物” 展を開催いたします。
<HOSOOについて>
『細尾』は元禄年間(1688年)、京都西陣において大寺院御用達の織屋として創業しました。京都の先染め織物である西陣織は1200年前より貴族をはじめ、武士階級、さらには裕福な町人達の圧倒的な支持を受けて育まれてきました。
『細尾』は今、「帯」や「きもの」といった伝統的な西陣織の技術を継承しながら、革新的な技術とタイムレスなデザイン感性を加えることによって、唯一無二のテキスタイルを生み出し、国内外のラグジュアリーマーケットに向けて展開しています。
HOSOO GALLERY ”Ambient Weaving ── 環境と織物”展
新型コロナウイルス感染防止対策の一環として、会期が以下に変更になりました。
会期:2021年4月17日(土)〜2021年7月18日(日)
『HOSOO GALLERY』は、2021年4月17日(土)より”Ambient Weaving ── 環境と織物” 展を開催いたします。
株式会社 細尾は、2020年より東京大学大学院情報学環筧康明研究室(東京都文京区)、株式会社ZOZOテクノロジーズ(東京都渋谷区)とともに、伝統工芸と先端テクノロジーを組み合わせた機能性と美を両立する新たなテキスタイルの開発に関する共同研究を行なってきました。
“Ambient Weaving”とは
「環境情報を表現する織物」「環境そのものが織り込まれた織物」を指します。
西陣織は、つねに最先端の技術を取り込みながら発展してきました。本共同研究では、東京大学筧康明研究室、ZOZOテクノロジーズが開発してきた先端素材やデバイスを、1200年の長きに渡り美を追い求める中で発展してきた西陣織特有の構造や意匠を持つ細尾のテキスタイルに織り込むことで、周囲の環境情報と織物を媒介する様々な機能と表現の両立を試みてきました。
"Ambient Weaving ── 環境と織物” 展では、外部温度によって色彩が変化するテキスタイル、紫外線によって硬化するテキスタイルなど、これまでの研究成果をいくつかのプロトタイプ作品として発表いたします。
本共同研究では、昨今加速するテキスタイルの機能面での進化に加えて、意匠面の革新に目を向けています。テキスタイルのもたらす機能に対して意匠を両立させること、そして新しい機能を用いることで可能になる意匠の開拓に挑戦しています。
織物の歴史は、人類の歴史と同等に壮大なものです。歴史を振り返れば、織物とは、常に人類が環境と対話するなかで作り上げてきたものにほかならないことが見えてきます。
植物繊維や動物繊維といった自然環境の素材による糸を織物に用いるだけでなく、いわゆる「草木染め」のように植物によって織物を染色するほか、こと日本においては、織物に花鳥風月といった自然のモティーフを扱うことが盛んに行われてきました。
現代の我々にとって、もはや手付かずの自然は身近ではなく、むしろ人工的に形成されてきた環境のなかでの生活が当たり前となっています。「人新世」と言われ、しばしば「自然」という概念そのものの見直しが議論される現代において、環境と織物の新しい姿とはどのようなものでしょうか。
本展示 "Ambient Weaving ── 環境と織物” は、こうした問いを据えつつ、先端テクノロジーと伝統技法を掛け合わせることで、織物の機能と意匠を両立した新たな表現や体験の拡張を試み、現代における人間と環境と織物のあり方を提示するものです。
<開催概要>
“Ambient Weaving ── 環境と織物”
会場:HOSOO GALLERY
〒604-8173 京都市中京区柿本町412 HOSOO FLAGSHIP STORE 2F Tel: 075-221-8888
会期: 2021年4月17日(土)~2021年7月18日(日) 10:30–18:00
(祝日を除く、入場は閉館の15分前まで)
入場無料
主催:株式会社 細尾・株式会社ZOZOテクノロジーズ
研究開発:株式会社 細尾・東京大学筧康明研究室・株式会社ZOZOテクノロジーズ
Access
Location:
〒604-8173 京都市中京区柿本町412
烏丸線・東西線の烏丸御池駅/6番出口より徒歩2分 Tel:075-221-8888
主催:株式会社 細尾・株式会社ZOZOテクノロジーズ
研究開発:株式会社 細尾・東京大学筧康明研究室・株式会社ZOZOテクノロジーズ
HOSOO FLAGSHIP STORE
Floor Guide
HOSOO FLAGSHIP STOREは、地上5階で構成される国内唯一の「HOSOO」旗艦店。
未来を見据えた伝統工芸の物づくりを、世界に向けて発信しています。
1F Store
1階は卓越した職人技が創出するテキスタイルの美しさを最大限に生かした、「HOSOO」のホームコレクションがご覧いただけるリテールストアです。家具、カーテンは、「HOSOO」の150種類に及ぶコレクションの中からテキスタイルをお選びいただくパーソナルオーダーに合わせて、職人が1点ずつ仕上げます。オンラインストアから国内外へのご発送。
1F Lounge
1階奥にはカフェ「HOSOO LOUNGE」を併設。季節限定のスイーツやお茶、シャンパーニュなどを、味わい豊かな伝統工芸の器でお楽しみいただけます。
現在開催中の企画展「QUASICRYSTAL展」は、2021年3月10日(水)まで実施!
2F Gallery
日本各地の染織文化には、その土地の風土や歴史、それを営んできた人々の気質や生活の思想が濃く現れています。「HOSOO GALLERY」では、染織を歴史と文化が凝縮された「メディア」として捉え、アートやデザイン、工芸、サイエンスなど、多角的な視点から染織を扱う企画展示を不定期にて開催します。
3F Salon
3階は紹介制きものショールーム「HOSOO SALON」。
人間国宝や日本工芸会正会員、日本各地の染織作家・工房が手がける逸品から、新しい時代の感性をあらわす若手作家たちによる良品まで、豊富に取り揃えております。
完全紹介制のメンバーズエリアです。
5F Hall
5階はエクスクルーシブなスペースとして多目的に使用されるメンバーズエリアです。
HOSOO FLAGSHIP STOREの建築設計は誰⁉
新進気鋭の建築家
細尾直久氏をご紹介
1981年ミラノに生まれ、京都で育つ。洛星高等学校卒業。近畿大学国際人文科学研究所で柄谷行人氏、岡﨑乾二郎氏に師事しながら、理工学部建築学科卒業。ミラノ工科大学留学を経て、David Chipperfield Architectsに勤務。
イタリアから日本へ帰国後、2015年京都にてHOSOO architectureを設立。
一級建築士。noteで「工芸建築論」を執筆中。
2020年日本空間デザイン賞銀賞受賞「HOSOO FLAGSHIP STORE」
編集中記
細尾氏がミラノ工科大卒と仰言れば、思い出したのが、同大出身の( ^ω^)・・・
「ガエ・アウレンティ」女史。オリベッティ社ブエノスアイレス・パリなど世界各地のショールームデザインやパリのポンピドゥー・センター国立近代美術館、ヴェネツィアの美術館パラッツォ・グラッシ、サンフランシスコ・アジア美術館等々…光の芸術家(無手勝流の小生命名・・・>.<)としての傑作は 何と言っても、伝統的な素材・石と現代的なデザインを融合して…見事な「古今折衷」のエレガントな空間を創り上げたパリ・オルセー美術館ではないでしょうか…
オルセー美術館中央のプロムナード。かつて、パリ万国博覧会会場へ観客を運ぶために造られた駅舎だった頃には線路が敷かれていました。両サイドの壁がプラットホームなので、かなり深く掘っています。軽いスロープになっていて、高い天井からは天女の羽衣の様に柔らかな光が舞い降り大変に気持ちの良い空間です。
撮影者後方には二つの塔が建ち、ロダン作「地獄門」が飾られています。(正面の大時計下がエントランス。大時計が掛けられたガラスの裏側は各階ごとにブリッジが掛けられ、左右のウイングに移動ができるようになっており、通路にも展示がしてあります。)
オルセー美術館は、パリの美術館の中でも大変に重要な役目を担っています。セーヌ川を挟んで対岸にあるルーブル美術館は古代~中世、ポンピドゥーセンターは現代から未来の美術作品、そしてオルセー美術館はその間をつなぐ近代…例えば印象派やアールヌーボーなどの作家の作品が展示されているからです。
パリに行かれたら是非お立ち寄りください・・・
そうそう…忘れるところでした。セーヌ川沿いからオルセー美術館のファサードをご覧ください。
アールヌーヴォー期、フランス・パリで一番活躍した建築デザイナー「エクトル・ギマール」のデザインをご覧いただけます。(この際…⁉ パリの地下鉄の入口デザインも行っていますので、画像でご紹介いたします。)お忘れなきように!
アールヌーヴォー パリ地下鉄駅入口 「エクトル・ギマール」デザインによる
細尾直久氏の哲学
テクスチャーという語は「織物の織り方」という語源を持ちますが、
織物の生地は一つひとつが異なる色や材質である多様な糸が、
互いの個性を生かしながら重奏することによって織り上げられます。
同様に、石やタイル、金属、コンクリートといった相異なる素材を
「織物」のように美しく織り上げることによって、
テクスチャーの宿った建築を、衣服のように身にまとっていただくことを
大切にしています。
豊かな暮らしを支えるのは、テクスチャーを通して人の琴線に触れる、
豊かな質を持った建築だからです。
大量生産、大量消費を伴う20世紀型の資本主義社会において、
工芸は手間の掛かる古い技術として弱い立場に置かれてきました。
一つひとつの工芸技術は、かけがえのない魅力を持つとともに、
扱いにくい癖をも併せ持つ存在です。
規格化された部品を機械的に組み立てることでつくられる建築ではなく、
工芸技術の持つ個性や素材の質が生き生きと引き出された空間の調和を設計する。
建築設計の核心はそこにあると、わたしたちは考えています。
Production
左官や鍛冶、大工、箔貼りといった個々の専門技術を持つ職人達と直接向き合うことで、技術や素材に眠る潜在的な質を引き出し、独創的な価値を生み出していきます。
金箔貼り
躯体に溶接された3mm幅のステンレス・フラットバーに、注意深く養生を行いながら、吹けば飛ぶほど繊細な金箔を手で貼り付けていく。
研ぎ出し
白セメントと緑色をした大理石の一種である蛇紋石を混ぜてコテで塗った後、磨きあげる左官仕上げ。光沢のある研ぎ出しの質感と版築の荒々しい表情が対比をなしている。
版築
杉板の型枠を組み、赤土、中塗り土、真砂土といった三種類の土を10cmの厚さ毎に突き固めることによってつくられる。版築を突き固めた後に型枠を外し、仕上げとして表面の吸水性を抑えるため樹脂を吹き付ける。
中国の黄河流域では、この工法に適した黄土が堆積していたので古代から盛んに用いられていたようである。
墨漆喰
漆喰に墨を混ぜて塗りあげる、伝統的な左官工法のひとつ。左官塗の中でも難易度が高く、職人の技術が問われる仕上げである。
石貼り
15cm幅に整えられた玄昌石は、床一面に敷き詰められるウィルトンカーペットの柔らかい質感を引き締めるべく据付られ、床の端部を縁取る。
"Ambient Weaving ── 環境と織物”と併せ、建築やインテリアデザインもご覧ください。
ご来館をお待ちいたしております。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使
協力(順不同・敬称略)
株式会社細尾 〒604-8173 京都市中京区両替町三条上ル TEL 075-221-0028
一級建築士事務所 HOSOO architecture
〒602-8227 京都市上京区黒門通元誓願寺下ル毘沙門町752 TEL 075-441-5189
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