辰砂
おはようございます。
暮らし、味わう。
民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
折に触れて書いてるように、前職はカタログ
やネットの通販会社なのですが、通販対応は
しているものの所謂通販サイトの運営は行っ
ていません。一つにはモノを見たり触ったりせずなポチッといとも簡単にカートに入れて
しまえることのちょっとした違和感もありま
すが、手仕事なだけに個体差が大きいこと。
通販のお問い合わせを頂いた時、在庫が複数
個残っていれば、写真を撮ってお送りして選んで頂いていたりします。持った時の重さや
触感まで伝えきれない、伝わらないですが、
せめて色•艶•形など見た目だけでも。
昨日は、滋賀の猿子田窯、河井一喜さん•達之
さんご兄弟の工房に仕入れにお邪魔させて頂
きました。達之さんとは6月末の某催事につい
ての作戦会議も行いました。今回選ばせて頂
いたものは順次週末からご紹介していきたい
と思います。是非ご期待ください!
さてタイトル画像は河井一喜さんの辰砂(しんしゃ)の四寸皿。テマヒマのインスタでご覧に
なってお問い合わせがあり、その時に在庫が
一点(写真左側)しか無かったので5点のご注文
(所謂客注)を頂きました。約3ヶ月前のことで
す。で、今回の窯焚きで焼けたのでその確認
も行いました。今回の窯のものは写真右側。
辰砂(しんしゃ)は、銅を着色剤として含む赤い
釉薬のことを言います。赤い顔料として使わ
れていた鉱物の辰砂に色が似ていた為、辰砂
釉とよばれるようになったそうです。一喜さ
んもよく仰ってますが、辰砂の色は難しい。
釉薬の調合、塗ったり掛けたりする厚さ、地
の土色、窯の温度、窯の中の酸素濃度(酸化?
還元?焼成)、窯の中での置き場所、隣に他の
どんな釉薬の器が置かれてるか、によっても
色が違います。
本来の辰砂は濃い目の色なのですが、テマヒ
マでは比較的優しい柔らかい、スモーキーな
トーンのものを選んでいたこともあり、今回
の窯のものとはかなり色差があります。柄も
違って見えますがこれも釉薬のかかり方、た
まり方の違いによるもの。客注を頂いた際に
お届けまで時間が掛かること、辰砂釉の難し
さをお伝えしてご理解も頂いていましたが、
今回はあまりに違っていましたので、そのお
客様とやりとりして、次の窯に再チャレンジ
した上で、そのあがりで判断して頂く、お待
ち頂くことになりました。辰砂に限らずです
が、改めて手仕事とならではの個体差、難し
さも感じました。それが面白さでもあるのですが。
今日も11時オープンで、沢山の器や暮らしの
道具、食に関する書籍とともに皆様のお越し
をお待ちしております。ランチのご予約状況
ですがお2組のみとお席に余裕がございます。
尚、テイクアウトは本日でいったん終了いた
します。
それでは、好いモノ、好いコト、好いトキを
テマヒマで。今日も好い1日を!