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人工知能が作った音楽が、けっこうアリだった

2016.10.27 23:30

囲碁やゲームに勝ったり、サイケデリックなアートを描いたりと、あらゆる分野に進出している人工知能。そんな人工知能が、ポップソングを作るまでに至った。しかも、聴いてみてナシかアリかで言うと、けっこうアリだった。 

まずは、ビートルズのようなスタイルで構成したという、1990年代のブリットポップ風の明るく爽快な「Daddy’s Car」。

もう1曲は、アーヴィング・バーリンやデューク・エリントン、ジョージ・ガーシュウィンなどアメリカのシンガーソングライター風に構成しているという。しかし、実際はドリーミーでロウなエレクトロニックミュージックだ。「Mister Shadow」というタイトルの同曲は、最後の20秒間の不協和音がたまらない。

この2曲は、パリに拠点を置くソニーコンピュータサイエンス研究所で発足したプロジェクト「Flow machines」で作られた。この研究所は日本にも存在しているが、パリでは特にインタラクティブな音楽制作の研究に取り組んでいるよう。例えば、バッハの演奏とAIの演奏をWeb上で聴き比べる実験を行ったりしている。


人工知能がどのように作曲したのかというと、まずはLSDBという名前のデータベースを用いて、ジャズからポップ、ブラジリアンからブロードウェイまでを含む、13000のさまざまなスタイルの音楽の簡易譜面を用意。人間の作曲家が音楽スタイルを選び、FlowComposerと呼ばれるシステムで簡易譜面を生成した。最後にRechordというシステムを用いて調整し、やはり人間のミュージシャンによってミキシングが行われている。 

ちなみに、作詞も人間が行っているので、けっこうな割合で人の手が入っている。すなわち、人工知能と人間が助け合いながら作品を作り上げたというわけだ。この方法でアルバムを1枚作るとのことで、将来はグラミー賞にAI音楽の分野が登場するかもね。


source:Flow Machines 

http://www.flow-machines.com/