イトラコナゾール錠
成分名:イトラコナゾール
先発品:イトリゾールカプセル
後発品:イトラコナゾール錠・カプセル
*これは錠剤・カプセル剤についての記事です。
内用液についてはこちら
<作用機序分類>
アゾール系抗真菌薬
<予想される疾患>
・内臓真菌症(深在性真菌症) 真菌血症、呼吸器真菌症、消化器真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎
・深在性皮膚真菌症 スポロトリコーシス、クロモミコーシス
・表在性皮膚真菌症(爪白癬以外)
白癬:体部白癬、股部白癬、手白癬、足白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡
カンジダ症:口腔カンジダ症、皮膚カンジダ症、爪カンジダ症、カンジダ性爪囲爪炎、カンジダ性毛瘡、慢性皮膚粘膜カンジダ症
癜風、マラセチア毛包炎
・爪白癬
<服薬指導>
[効能説明]
「原因菌を死滅させる薬です。」
[服用方法説明]
「このお薬は空腹時ですと吸収されにくいため、必ず食直後にお飲みください。」
{もっと詳しく} 抗真菌薬のイトラコナゾール錠・カプセルは非常に溶けにくい薬剤ですが、酸性溶液中では溶解性が増大します。したがって、胃酸が分泌される食直後に服用しますと、吸収がよくなります。もしこれを食前や食間の空腹時に服用しますと、吸収は40%も低下するというデータがあります。
*内用液では空腹時推奨なので注意
「こちらの抗生物質は最後までしっかり飲み切ってください」
{もっと詳しく} 「抗菌薬を処方された量で、処方された回数で、処方された期間飲まないと、細菌感染症が治らないだけではあり、さらには抗菌薬が効かない細菌が生まれてしまうことがあります。ただし、薬が合わなくてアレルギー等が出た場合は、すぐに中止して病院に行きましょう。」
<適応症ごとに用法用量が異なります。処方された医薬品の添付文書を要確認> 特に、爪白癬(パルス療法)では休薬が必要である。
爪白癬(パルス療法)「通常,成人にはイトラコナゾールとして1回200mgを1日2回(1日量400mg)食直後に1週間経口投与し,その後3週間休薬する。これを1サイクルとし,3サイクル繰り返す。なお,必要に応じ適宜減量する。」
[生活習慣]
<足・爪白癬の場合>
「足を清潔にして、靴や靴下は通気性の良いものをお勧めします。」
フットケアにはこの資料がおすすめです。 爪白癬・みずむし(沢井製薬株式会社)
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[飲み合わせ、食べ合わせ]
・CYP3A4、ワーファリン、胃酸分泌抑制薬など
「相互作用を起こしやすく、飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。飲み合わせによっては、薬の作用に悪い影響をしたり、副作用がでやすくなります。服用中の薬は、忘れずに報告しておきましょう。また、別の病院で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。」
「グレープフルーツは薬の効果を増強したする可能性があるため、控えるようにしてください。」
グレープフルーツジュース以外でもダメな柑橘類:高の原中央病院DIニュース
<患者さまからの質問>
爪白癬の場合
Q. この薬を使っていると変色した爪は早く治りますか?
A. この薬は、一度変色した爪を回復させるものではありません。爪白癬の原因となっている菌をやっつける薬です。爪が生え変わるのは足の爪で1年、手の爪で6ヶ月以上かかります。根気よく治療を続ければ、健康な爪を取り戻せます。
Q. 薬を飲んだ後、時間経てばグレープフルーツを食べてもいいの?
A. グレープフルーツの影響は、一般的に摂取後24時間程度に及ぶといわれています。それぞれの薬によって異なりますが、長いものでは2~4日程度影響が持続するものもあります。飲み合わせの悪い薬を使用している間は摂取を控えましょう。