「間違いの喜劇」ドキュメント2021
2021年10月、コロナによって公演を中止して以来、約2年ぶりの芸術鑑賞会での公演でした。演出家 出口典雄亡き後、はじめての公演でもありました。
このページでは舞台写真を交え、「間違いの喜劇」の芸術鑑賞会本番の様子をお伝えします。(「活動再開ドキュメント」を再編集しています)
(2024.5.22 修正)
本番前、動きや台詞を入念に確認し、本番を迎えます。シェイクスピアシアターの舞台には基本的に装置などは何もありませんが、「間違いの喜劇」には門が置いてあります。
「間違いの喜劇」という作品は街の人が双子を取り違えながらも、生き別れていたその双子の家族が再会するお話しです。シェイクスピアシアターでは仮面をつけるのが特徴です。
冒頭は双子の父イージオンが静かに、穏やかに、そして確かな語りで、身の上を打ち明けるところから始まります。
この二人が主人公、どちらも双子の、主人アンティフォラスと召使ドローミオです。それぞれ弟の方がたまたま兄のいる街にやってきました。
夫アンティフォラス(双子の兄)の帰りを待つ妻エドリエーナ。とその妹ルシアーナ。
そこに兄そっくりな弟が帰ってきて、取り違えが始まります。
ドローミオも主人を取り違え、姿形が自分にそっくりな召使に出会い、自分が分からなくなってきます。「あたしがだれだかおわかりですか? あたしはあたしですか?」
アンティフォラスは自分の家に帰ろうとしても門前払いを食らい、女中のリュース(上、中央)や招待客のバルターザー(下、中央)とも一悶着あります。
その後、注文のあった首飾りを届けに金細工師のアンジェロがやってきますが、ここでもまた兄と弟を取り違えます。
間違いはさらなる間違いを生み、街の商人や娼婦にまで広がっていきます。
注文した覚えのない首飾りを受け取ったり、いつの間にか旦那が逮捕されていたり…。あちらこちらで相手を取り違えて、一同気が狂いそうになる始末。
これに追い打ちをかけるようにピンチ先生が狂気を引き寄せます。もうお互いのことが分からず、みんながみんな疑心暗鬼に。
街の人たちからおかしくなったと言われたアンティフォラスの狂気は、彼を逮捕したはずの警吏も思わず逃げ出すほど。
そしてとうとうアンティフォラスと商人のケンカ騒ぎにまで発展してしまいます。
公爵と牢番がみんなをなだめようとしますが、互いに相手を取り違えた主張ばかりで、混乱は深まります。
最後は修道院の院主エミリア。この方が実は……。
ラストシーン。仮面を外し、これまでにかけてきた思いの強さが溢れ出ます。
カーテンコール。この状況下、最後まで見てくださった生徒の皆さん、保護者・先生方へ自然と拍手を送っています。
出演者一同。
YouTubeに一部、動画を追加しました。
2021年芸術鑑賞会「間違いの喜劇」2幕2場
2021年芸術鑑賞会「間違いの喜劇」3幕1場
2021年芸術鑑賞会「間違いの喜劇」4幕4場
シェイクスピアシアター芸術鑑賞会
「間違いの喜劇」
作:W・シェイクスピア
訳:小田島雄志
演出:出口典雄
「間違いの喜劇」はもう一つの作品「夏の夜の夢」とともに芸術鑑賞会、文化行事において、上演を行なっております。
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