山狭(やまさ)神社(上山狭神社)
2016.10.26 21:46
島根県安来市広瀬町上山佐にある上山狭神社は、久志美気濃命(くしのけののみこと)=スサノオ命をお祀りする神社です。
先に紹介した、下山狭神社とこの上山狭神社はもともとは一つの神社だったそうです。
しかし、水害で流されたりして、現在は2社に分かれお祀りされているようです(^^)
下山狭神社については↓↓↓↓↓
下山狭神社と同様、熊野山を背にしており、かつては、熊野大社(熊野山山頂にある元宮)を奉斎していた説や、熊野大社とこの山佐地区をスサノオ命が往来していたことによりお祀りされた説など諸説ある神社です。
いずれにしても、かなり古くからスサノオ命を対象とした信仰があったことは間違いないようです。
熊野大社の御祭神は、同じくスサノオ命ですが、これが少し変わった言い方をします。
「伊邪那伎日真名子加夫呂伎熊野大神櫛御気野命」
(いざなぎの まなこ かぶろぎくまののおおかみ くしみけののみこと)と、言います。
これは、イザナギ命が可愛がった(もしくは、イザナギ命の可愛い)子供、神聖なる祖で、熊野に座する尊い神である櫛御気野命という意味を表しているのだそうです。
最後の櫛御気野命は、久志美気濃命と同じ読み方、意味を持っています。
くし=奇魂のことで、「霊的な力」「達成させる・成就する」などの意味があります。
みけの=食物のこと。
整理しますと、
<イザナギの可愛い子で、神聖なる祖。熊野に居る聖なる食物の神様>と、いうことになります。
きっと、この地域はスサノオ命の強力な支配権の中にあった土地だったのでしょうね(^^)