ヘキサギア ブレイズボア レビュー 2021.03.07 11:28 今回のレビューは、1/24スケール ヘキサギア より、“ヘキサギア ディフィニッションアーマー ブレイズボア” です。 ガバナー用パワードスーツ的な要素を持つ小型軽量タイプのヘキサギア、ディフィニッションアーマーシリーズの第2弾、“ブレイズボア” が発売されました。 第1弾のウッドペッカーが跳躍および限定的な飛行機能による空間戦闘や索敵、哨戒任務用というイメージの小型機だったのに対し、今回のブレイズボアは本来目目指していたというバルクアームの小型化におおよそ成功した機体として完成したようです。 コクピットを含む基幹部分はウッドペッカーとほぼ共通ながら強靱な腕部と脚部を備え、地上を歩行し、歩兵ガバナーとの連携を含めたより直接的な戦闘を目的とした機体(装備というほうが正しいのか?)になっています。 乗り込む(付属する)ガバナーもアーリーガバナーからウォーメイジ・ヘッツァーにランクアップ。専用カラー、さらに新規造形の頭部が付属します。 それでは、レビューしていきます。 キットは素組みに一部塗装での仕上げです。ディフィニッションアーマー ブレイズボア ガバナーにはすでに搭乗してもらっています。 外装のカラーは最近の第2世代型の主流であるフォレストグリーン。無塗装状態での組み換えが捗ります。 宣材画像で見られる各部の白は色分けされていません。 頭部を除く胴体部分はウッドペッカーとほぼ共通ですが、比較的まともな腕部と脚部(こちらがガワだけですが)が付いたことで、首こそないもののわりと普通の人型になっています。 バルクアームの小型化を目指したといいつつ、バルクアームよりも幾分スタイリッシュになっている感はあります。 正直、そのデザインにはどこか既視感はありますが、ゆえにこそ安心できる。 ウッドペッカーは腕部はほぼフレームだけで、マニピュレーター機能はほぼなく、武装のマウントアーム的側面が強いものでした。 操縦にしても、武装に付いているグリップをガバナーが握り、直接動かすイメージでしたね。 一方今回のブレイズボアは、完全に独立可動する腕部となっており、外装に加え3本指のマニピュレーターを備えます。 マニピュレーターは外側の2本が可動し、武装の保持も可能です。 操縦用のコントロールユニットも無線タイプになっています。 脚部も、ウッドペッカーではやはりほぼフレームのみで、歩行脚というよりはガバナー用のステップ程度のものでしたが、ブレイズボアでは見ためは頑丈そうな脚部となっています。 ただ、こちらは腕部と違って独立可動ではなくガバナーの自身の脚の動きに追随する機構のようで、 背面から見ると一目瞭然ですが、接地する足部分を除き、ガワだけを繋げたような構造になっています。 しかしガバナーの脚部と直接接続されているわけではなく、どういる原理で動くのか、ちょっとよくわかりません・・ また、いわゆる股関節と脛(前面装甲部分)とを繋ぐフレームパーツの接続にはPCヘキサグラムは使われているため、保持力に若干難アリです。 ウッドペッカーのバーニアタイプに代わり、小型低推力のものなった背部スラスター。 根元のフレームで若干上下に動き、スラスター自体も上下にスイングします。 頭部センサーヘッドは低下した機動性を補う意味もあり、左右視界を広とったものが採用されています。 また、頭頂部パーツの変更で一般機と、 ロッドアンテナを装備した指揮官機とを選択可能。 センサーヘッドは開閉可能で、搭乗するガバナーの顔を覗くこともできます。 なお、パーツが不足するためオープントップタイプへの組み換えはできません。 ガバナーを下ろす場合は、まず上面装甲を開き、 次いで前面装甲を開きます。 脚部の干渉には気をつけましょう。 なお、ガバナーは背面のヘキサグラムとシート部分のジョイントとで機体としっかり固定できます。付属武装等 これまでのは説明書に武装に関する解説も載っていたのに、今回は機体解説しか載ってませんでした・・なんで?バイナリーハウル 2連装のロケットランチャー。 通常サイズのヘキサギア用武装としてもそこそこのサイズがあります。 グリップをマニピュレーターで保持します。 弾倉は取り外し可能。さらに各部アタッチメントを外すことで単装状態にも分割可能で、 別途ジョイントアームを介して背部などに取り付けることもできます。 ウォールクリーグ 先端に開閉可能なクローを備えて、厚みのあるシールド。 シールド自体は1パーツです。 バイナリーハウルと共通のグリップによるマニピュレーターの保持のほか、ジョイントアームで前腕側面などに取り付けることもできます。 ただ、説明書に指示されている位置だとグリップを握り、さらにジョイントで接続と併用することはできません。 ヘキサ孔は全部で六カ所開いているので、ヘキサグラムのはめ込み位置を変えれば併用は可能です。コントロールユニット 無線タイプのコントロールユニット。 下部のセンサー(?)部分はまたリックレッドで塗装しました。 左右で形状が違い、機能も違うように思われます。 3㎜軸や3㎜穴などはなく、とくに拡張性はありません。 付属武装すべて装備した状態がこちら。 なかなかの重装備です。ガバナー ウォーメイジ・ヘッツァー 搭乗ガバナーとして、特別カラー、新規頭部のヘッツァーが付属。 ウッドペッカーに付属のアーリーガバナー同様、武装類は一切付属しませんが、新規の頭部は3パーツ構成で露出した肌部分も成型色で再現されています。 一方でバイザー部分の塗装はされていないので、ピンクのマーカーで塗っています。 しかしこの特別カラー、なんでグレー系なんでしょうかね? ブレイズボアがグリーンなんだから、こっちもグリーンにしてくれたほうが・・ また、余剰扱いですが通常ヘッツァーの頭部(もちろんマルチトラッカーも付属)に、ウッドペッカーからの流用ランナーからもヘッドパーツが組めるので、都合4種類の頭部(ヘルメット)を好みで交換可能です。 バイザーおよびセンサー部は塗装されていないので、こちらはメタリックレッドで塗りました。 ブレイズボアとガバナーとのサイズ感はこの通り。 ブレイズボアの全高はガバナーの身長の1.5倍もないくらい。 背丈だけならFAGやメガミよりも低いので、ガバナーの乗ったディフィニッションアーマーをあるティメットガーディアンに乗せたりもできますね、これは。 いつかやってみよう・・比較画像 まずウッドペッカーと。 基幹部分は共通ですが、腕部、脚部型だのフレームから外装を纏ったまともなものになったことで全体のボリューム、プロポーションが大きく変わりました。 パッと見、基が同じ物とは思えません。 運用用途の明確な違いがくっきりと現れている感じ。 これはまだまだバリエーション展開が機体ですね。 ヘキサギア 夏発売商品まとめて レビュー 同じフォレストカラーのバルクアームα(密林戦仕様)と。 もともとはバルクアームの小型化にスケアクロウの要素も取り入れるというコンセプトのもとに開発がスタートしたというディフィニッションアーマー。 このブレイズボアでそんな当初の目的はほぼ達成されたようですが、結果として相似形的な小型化ではなくなり、むしろデザインは洗練された感もあります。 ボリューム的にはブレイズボアがバルクアームの1/3くらいになっていますが、同じサイズにまで拡大すると、たぶんブレイズボアのほうが高性能機に見えます・・というか、この段階でもジェガンとヘビーガンみたいな雰囲気があるんだよなぁ。 まぁ、実際の設定としてはまだブレイズボアでバルクアームを倒すようなことはできないのでしょうが、こちらのカスタマイズでそれも十分可能と思わせるポテンシャルを感じるデザインです。 ヘキサギア バルクアームα(密林戦仕様) の レビュー 最後に、今回付属の特別カラー、新規頭部のウォーメイジ・ヘッツァーウッドペッカー付属のアーリーガバナーおよび通常版のヘッツァーと、 頭部(ヘルメット)が変わるだけでスペシャリスト感があっていですね。以下、画像 腕部には標準的な人型らしい可動域があるので、ウッドペッカーとは較べものにならないほどよく動きます。 ガバナーの腕部可動と完全に独立していることもあって、自由度はかなり高いです。 ただ、ボールジョイントによる根元部分の接続は保持力弱めで、それなりに重量のあるバイナリーハウルを持たせてのポージングでは、時折へたります。 武装を肩アーマーにマウントした状態で、背部スラスターを展開しての短距離跳躍移動イメージ。 肩アーマーと本体は5㎜軸での接続なので、こちらは保持力に問題はありません。 一方の脚部は、端から横方向へは開脚できない構造になっており、あまり踏ん張りの利かせたようなポーズはとれません。 付け根および膝にあたる部分の曲げ可動は問題ないですが、これも結局はガバナーの足(靴)がステップに接していないとおかしな話なので、それなりの可動に収めるしかありません。 また、先にも言ったように太腿に相当するフレームがPCヘキサグラム接続のため保持力がかなり弱く、油断するとすぐ膝をついていたり、脚部そのものが外れてしまうことも・・ 足首は前後左右にある程度スイングでき、つま先、踵もそれぞれ細かく可動するので、見ために反して歩幅が狭いものの、とくに自立がしにくいということはありません。 ただ、それも太腿がしっかりしていればの話・・ なんとなくの駐機形態を考えてみました。 三角座りのような格好で脚部を前でたたみ、後ろは腕部で支えるという感じ。 これくらいがコンパクトで安定してると思います。屋外で直接地べたに下ろしているときのイメージですね。 ハンガーみたいなもので固定できるなら腕部も前に持ってきてもいいかな。 コントロールユニットを操作して、搭乗姿勢に移行。 まず腕の力だけで機体全体を浮かせ・・これくらいのサイズなら、自らの腕2本だけでも短時間なら持ち上がることでしょう。きっと。 そして、脚部をたたんだ状態のまま後方に回して正座状態に。 そこから上面装甲、基幹部後部と順に展開して搭乗可能に、という感じかな。 それでは、恒例のさくっと組み換えチャレンジをば。 今回は基幹部はほぼそのまま、腕部や脚部の変更、そしてオプション類の追加で手軽に、しかしなるべき見ための印象に変化が出るような方向でやってみました。ブレイズアーム まずはオーソドックスに、腕部と脚部をバルクアームのものと交換しての大型化。 ウッドペッカーのときもやりましたが、単純に格好いいですね、コレ。 そもそものディフィニッションアーマーのコンセプトとは真逆の強化プランですが(笑)。 仕様キットはブレイズボアのほか、ウッドペッカー、バルクアームα(密林戦仕様)。 頭部センサー周りがより人型ロボットのフェイスっぽくなったこともあり、ウッドペッカーを使ったものより強そうです。 今回は肩の取り付け向きを変えたり、背部に余剰のウッドペッカーの肩パーツを付けたりと前回から少しアレンジしました。 また、ガバナーのステップ用にウッドペッカーの脚部パーツを拝借しています。 装備はウォールクリーグにバトルアックスのみと、完全な近接特化仕様で。グリンブルスティ ブレイズボアの基幹部分を流用した、超小型の駆逐戦車。 通常サイズのヘキサギアや大型戦闘車両での突入が困難な都心部や敵勢力施設内に深く侵入し、そのサイズとしては規格外の高火力で目標を殲滅する・・という感じですね。 ブレイズボア以外の使用キットは、ウッドペッカー、スティールレイン、ハイトレーガー、そしてブロックバスターVF仕様に付属のM.S.G マルチミサイル。 マルチミサイルは腕のガトリングガンの弾倉というイメージです。 まぁ、ガンタンクですね(笑)。 背が低いので被弾率も低いだろうと、オープントップタイプにしてみましたが、危ないかな。 なお、乗り込むガバナーは必至で脚を持ち上げています。ガーゴイル ウッドペッカー以上の飛行能力と格闘戦能力を目指して改良された強襲用の機体。 ブレイズボア以外の使用キットは、ウッドペッカー、スティールレイン、M.S.G レイジングブースター、ソリッドラプター、トライデントスピア、龍装具〈アギト〉。 最初はもう少し単純に飛行型というか、スティールレインのテイルローターを使ってウッドペッカーの強化型みたいなものを作ろう、くらいの考しかなかったんですが、いつのまにか悪魔っぽい見ためになっていました(笑)。 個人的に1番のポイントは、レイジングブースターのパーツとスティールレインの尾翼を組み合わせた足部分。一応自立もできます。 この足のために、脛の前面装甲は上にずらして取り付け、外したデフォルトの足パーツが、クローに流用できたのも発見でした。ディフィニッション・ツインズ ブレイズボアとウッドペッカーを合体させたものをつくりたいと思い、1輛のビークルから2体の人型に分離する仕様を思いついた・・というか、映画 “トランスフォーマーリベンジ” に搭乗するスキッズとマッドフラップの冒頭での姿、アイスクリームトラックにヒントを得て作った形態。 ブレイズボアとウッドペッカーをジョイントパーツを使って背中合わせに連結させ、駆動装置としてそれぞれ脚部にタイヤを追加しています。 使用キットはブレイズボア、ウッドペッカー、フォレストバギー、ハイトレーガー、M.S.G ソリッドラプター。 ウォールクリーグを正面に持ってくるため、ジョイントアームは余剰パーツを使って延長しています。 一応、ブレイズボア側が前になりますが、ウッドペッカー側を前にして同行することもできます(それはバックという・・)。 分離。 分離状態の名称は、ブレイズボア・ブロスに、ウッドペッカー・ブロス。 基本的には通常の単体状態のままですが、それぞれ脚部にタイヤを追加しています。 ブレイズボアはともかく、ウッドペッカーにとってはデッドウエイトでしかないので、ソリッドラプターのブースターを追加して機動性を補った感じ。 また、ランスをマウントする右の腕部フレームも左と同じく2本を接続し、長さを揃えています。 以上、“ディフィニッションアーマー ブレイズボア” でした。 空のウッドペッカーに続いて、陸のブレイズボア。 基幹部分は共通で、腕部と脚部、オプション、武装の変更により、見事に重量級の陸戦機体に姿を変えてきました。 このところ、大箱の高額キットが続いていたヘキサギアですが、前月のスケアクロウ フォレストカラー、そして今回のブレイズボアと、これくらいこぢんまりしていてサクッと組める機体もよいですね。 1つ1つのパーツも程よい大きさでお手軽カスタマイズも捗ること。 ただ、このままだと間接保持力に難アリなので、ガシガシ遊ぶためには渋みの調整やパーツの交換も必要かとが思いますが。 先日のコトコレではさらなるバリエーション展開の発表はなかったようですが、ディフィニッションアーマーがこれで終わりということはないでしょう。 比較的低価格でガバナーもセットになっているこのフォーマットは、ヘキサギア入門にも最適ですしね。 どちらかというと異形タイプのウッドペッカーを経て、今回ブレイズボアで武骨ながら王道に近いロボットタイプになったことで、初心者にもとっつき易くなった気もします。 付属のガバナーもカラバリだけでなく新規の頭部パーツが追加されますし、それだけでも特別感があってよいですね。 ともすれば、今後バルクアーム以上に擦り倒される(笑)可能性もあるんじゃないかなぁ。 まずウッドペッカーのフォレストカラー、ブレイズボアのサンドカラーとかは出そう。 新規バリエーションなら、空、陸と来たから、今度は水中用かな。 となると水中対応型の新ガバナーも必要になってきますが。 まぁ、欲しいなら自分で作れ、と。それが比較的簡単にできるのもヘキサギアというシリーズですからね。 そして完成した頃に、公式からそのようなものが出る、というあるあるが・・ といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。