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誰もがマイノリティ

響の物語

2021.03.07 03:03

「よくも まぁ… そんな状態でよく生きてきたね。」

「生きているのが奇跡のようだね。」

私が聞いたのは、響の凄まじい過去と悲惨な生活環境だった。


父はきっと響が産まれる前から妻に対してDVを繰り返してきただろう。

トラックの運転手だった父は家も空けがちだったらしい。

母親は弟が生まれ1年後に夫と子どもたちを捨て失踪。

響が3歳の時だった。母親の顔も覚えてないという。

未だに行方はわからない。


妻に逃げられたのち、父は自分に子どもは育てられない。と

兄弟はカトリック系の乳児園に入る事となる。

3歳から6歳までの3年間は

シスター達に愛されスクスク育っていた。

幼稚園にも行かせてもらった。

シスターは怒らない。

幼稚園か嫌で隠れていても

かくれんぼの様に探して「みーつけた。どうしたの?」と声をかけてくれる。

「行きたくない」と言うと「そう。」と抱きしめてくれる。

この時が人生で1番幸せだったんだと…あとから思った。


小学校に入るということで、何度かの面会の後、家に帰る事になった。

子どもたちは、父と母と生活出来ることに喜んでいた。

(父は再婚していた。当時は義母を実母だと思っていた)

そんな気持ちも直ぐに幻だとわかった。


家には父のDVが日常にあり、

幼い我が子たちにも暴力を振るうようになる。



暴力が日常であり、常に命の危険に晒される日々を送る子ども達。

あまりにも過酷な体験のために、心や身体に大きな傷を背負い生きてきた。

そんな子どもたちを「生存者・サバイバー」と呼ぶ。