栄養士配置、親子・自校を組み合わせるか…は計画の中で検討――令和3年度第1回市議会代表質疑⑤
引き続き、市議会定例会の本会議をレポートします。3/5、日本共産党殿村健一議員代表質疑です。
※録画から書き起こしたもので、正式な議事録ではありません。
●日本共産党会派 殿村健一議員代表質疑
殿村議員:
現行の選択制デリバリー弁当による中学校給食から、中学生全員を対象として温かい給食をセンター方式で提供することにした、目的と意義。そして、中学校全員給食を実施するうえで必要不可欠な条件は何かについて、お答えください。
市長:
町田市の中学校給食は、家庭から弁当を持参するか、給食を注文するかを選択できる選択制ランチボックス形式を採用し、2005年から始まりました。
市では2017年度に実施しました給食の満足度調査や、2019年度に実施しました無料試食会と、そのアンケートから得られた生徒や保護者からのご意見を参考に、これまで申し込み等に関する利便性の向上や味付け・献立の内容、温度に関する課題に関しまして、喫食率を上げるために様々な工夫をしてまいりました。
しかしこの間の家庭環境の変化、今回の新型コロナの影響による課題などを踏まえ、従来の方式から転換し、給食センター方式による全員給食を目指していくことといたしました。
これからの中学校給食におきましては、成長期にある中学生の心身の健全な発達に資することができる給食を、現状より多くの生徒に適温で提供し、学校給食を通じた食育をさらに推進することが重要であると考えております。給食センター方式による全員給食の実施に当たっては、安全安心な給食を提供すること。地産地消とさらなる食育を推進すること。災害対応や地域貢献に活用できる施設を整備することに取り組んでまいります。
2021年度は給食センターの稼働に向けて建設地、建設規模、建設スケジュールなどを盛り込んだ、仮称「町田市中学校給食センター整備基本計画」を策定してまいります。
殿村議員(再質問):
学校給食法に基づく学校給食実施基準では、第一条で「在学する全ての児童生徒に実施する」。第二条では、「原則として毎週5回実施する」とあります。これまでの方式では、この基準を満たしていなかった。新たな方式では、完全に満たすことになると理解してよいですか。
学校教育部長:
これまでの、現行の中学校給食におきましても、給食を頼める要件は整えておりますので、現行の方式についても問題はないと考えております。
殿村議員:
ちょっと曖昧な答弁でしたが、学校給食実施基準は全生徒を対象に、週五回。これは私も何回も(文教社会常任)委員会で質疑して、委員会では「満たしていない」と答弁がありましたので、改めて確認ということでありましたが、答えにくかったんでしょうか。
そこでですね、学校給食問題協議会で、センター方式ということでしたが、議事録を読みますとね、委員の方々から「一番いいと思うのは自校方式ですね」という声が意外とありました。
その趣旨として、小学校の給食の中に重要なコンセプトがあると、私は考えます。先ほども安全安心、地産地消、災害対応の3つのコンセプトについてお話がありました。やはり給食室が学校にあったり近いところにあると、迅速に給食が運ばれるということと、それから学校ごとに栄養士が配置されている。ここが非常に重要なポイントだと思いますが、いかがでしょうか。
学校教育部長:
新たな中学校給食の提供方式の検討につきましては、できるだけ早期に実現することが大切であるというふうに考えております。
自校方式や親子方式で実施する場合には、給食室の建設や既存の学校の給食室の改修工事が必要となります。町田市の小中学校は校舎も給食室も築40年以上の学校が多く、老朽化が進んでいることから、たとえ給食室の建設や改修をしたとしても数年後には学校の建てかえ工事が行われる可能性がございます。そのため、そして自校方式や親子方式を導入することは難しいと考えております。
給食センター方式を導入することで、新たな中学校給食の提供が早期に実現となることや、先ほど申し上げた地域への食の提供。備蓄や炊き出しなどの災害対応機能など、地域貢献が可能な施設を整備することができると考えております。
また栄養士等の配置につきましては、今後の検討とさせていただきます。
殿村議員:
センター方式・親子・自校等々方式を考える前に、私は重要なコンセプト、中学校給食を実施するにあたって必要不可欠な条件。ここをしっかりと押さえることが大事だと思います。
なので、小学校の場合は学校ごとに栄養士が配置されている。そのことによって、豊かな学校給食が行われているという。この最大のメリットを教訓としながら、検討をお願いしたいと思います。
私は何も親子方式、自校方式オンリーでやるべきだと申し上げているわけではなくてですね、当然、早い時期にこの中学校全員給食を提供できるようにするためには、様々な組み合わせも当然考えてもいいのではないかということを申し上げたわけですけれども、いかがでしょう。
学校教育部長:
2021年度に策定いたします、町田市中学校給食センター整備基本計画の中で検討してまいります。
(了)