【勝負どころ】あなたの大将は、何回、修羅場をくぐり抜けてますか?
「トム・ソーヤの冒険」って読んだことありますか?
子供向けですが、大人が読んでもためになりますね。
その第二話。
おばさんから学校が終わったら塀のペンキ塗りをするよう命じられたトムは、嫌で嫌で仕方ありません。
なかなか、塀のペンキ塗りをしないトムに、おばさんは怒りはじめて、作業を見張るといい始めます。
トムは嫌々ながらもペンキ塗りを始めますが、塀はたいそう長く、とても今日中に終わりそうにありません。
トムは野球のボールを餌に友人のベンにもペンキ塗りを手伝わせていると、名案が閃きました。
それはいかにもペンキ塗りを楽しそうにする事で、通りかかる友人たちは次々とペンキ塗りをやりたがるようになり、トムは簡単には友人たちにペンキ塗りをやらせなかった為、友人たちはペンキ塗りをさせてもらうお礼として次々にビー玉やリンゴをトムにあげてペンキ塗りをさせてもらいます。
こうしてトムのペンキ塗りを冷やかしに来た友人たちは、みんなトムの罠にはまって、持ち物を差し出してペンキ塗りをさせてもらい、塀は一日で見事に塗り終わり、トムは友人たちからたくさんの物をもらって、おばさんからペンキを塗り終えた事を誉められるのでした。
どうですか?
トムには、知恵があります。
悪知恵かもわかりませんが、結果、誰も嫌な思いはしていません。
こういう知恵なら、いくらあってもいいですね。
相手に面倒なことだと思わせてはいけません。
「やらされている」と思わせてもいけません。
「誰かの利益になる」と思えば誰もやりたがりません。
有能な指導者は、ここがうまいです。
皆がどうやったら、喜んで行うことができるか。
「やらされている」と思わず
「自ら喜んでやっている」と思わせるか。
そこに知恵を絞ります。
無能な指導者は、
「やらせよう、やらせよう」と、ただ発破をかけるだけ・・・
または、脅すだけ・・・
これでは、いいものはできませんね。
頭は使うためについているんですね。
トムに敬服。
人間って、無理に勧めると、去っていきます。
しかし、自分が楽しそうにしていると、
自然と興味を持って集まってきます。
大将が焦ると、
兵隊に発破を掛けたくなる。
それでもうまくいかないと、脅したくなる。
ますます、逆効果ですね。
人間は「感情」に生き物。
「理性」だけでは動かない。
田中角栄元首相の秘書だった、
早坂茂三氏が、日中国交回復について回想している。
田中角栄は言ったという。
「日中を一気にやる。鉄は熱いうちに打て。俺も今が一番力の強いときだ。厄介な問題は力が強いときに一気にやらなきゃ駄目だ。先延ばしをして力がへたってからやろう、なんて考えてもできるはずがない。それに俺は毛沢東、周恩来という男たちを信用している。連中は共産党だ。だけど、死線を何十回も超えてきた。修羅場を何百回もくぐり抜けてきている。そうした“叩き上げ創業者オーナー”というのは、大事を決するときに信用できる。今は何をしなきゃならんか、自分が何を譲って、相手から何を取るか、それをよく知っている。おそらく毛沢東や周恩来は俺に、『台湾とだけは手を切ってくれ。日米安保条約はそのままでいい。我慢ならないことだけれども、賠償に目をつぶってもいい』。この線で必ず来る。今がチャンスだ。俺は一気にやる。秋口までに片づける」
優秀な指導者は、相手の心が分かる。
自分で汗をかいてきた指導者は知恵がある。決断ができる。
反対に出来上がった組織に胡坐をかいている、自称リーダーは、所詮、保身しかない。
大事なのは、
汗をかいてきたかどうか、
知恵を絞ってきたかどうか、
自分で責任を持って、決断、実行できたかどうか、
じゃ、ないでしょうか。
人生を託すなら、そう言う大将でしょう。
「上にからの指示で」といってる奴に見切りをつけろよ(笑い)
死線を何十回も超えてきた。
修羅場を何百回もくぐり抜けてきている。
こういう男に人生を掛けたいと思うなら、
この記事を読んでください。