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テレビでトトロを見てふと考えた、「ネコバス」は実現可能か?と言う話

2016.11.04 23:19

今年は映画の当たり年だったようです。

「シン・ゴジラ」も評判が良く、「君の名は」も幅広い世代の知人から「オススメ!」されました。


ただ、残念ながら僕はまだどちらも見ておらず・・・これから年末に向けてますます忙しくなることを思うと、上記2作を劇場で見るのは諦めるしかないのかな、と悔しく思っているところです。


代わりに、と言ってはなんですが、11月4日にテレビで久しぶりに「となりのトトロ」をやっていたので、資料作りをしながらなんとなく見ていました。



・・・さて、ここからは休日モードでかなり力を抜いた話が続きます。口調だけは真面目ですが、考えていることは「お花畑」に近いので、そのつもりで読んでみて欲しいです。また、往年の名作映画なので心配はしていませんが、万一「ネタバレ」を気にする方がいたらこの先はご注意ください。

となりのトトロの名シーンといえば、「ネコバス」がサツキを乗せて迷子になったメイのところに向かうところだと思いますが、今日考えてみたいのはまさにそこ。



ネコバスのような、「お願いすれば迷い人のところに連れていってくれるサービス」は実現可能なのか?

もう少し、この命題を具体化しましょう。



あのシーンでは、

という流れでした。


同じように、

と言うサービスがあったら、ニーズはありそうですよね。

例えば、トトロの名シーンのように、妹を探すシチュエーションは、少子化の今あまり多くはないでしょうけど、徘徊するようになってしまった高齢者の捜索などには役に立ちそうです。



さて、条件を整理したところで、もう一度お題を出します。

ネコバスのような、「お願いすれば迷い人のところに連れていってくれるサービス」は実現可能なのか?



おそらくほとんどの人は、「実現可能、かなぁ」と答えるでしょう。

→「Siri」または「Google音声検索」の機能を応用すれば、こちらのお願いを認識することができます。

もちろん、電話番号をweb上に載せておけば、オペレーターに「○○さんを探して欲しい」とお願いすることは技術的には十分すぎるほど可能ですが、今回はせっかくなので音声認識を前提に検討していきます。



→この部分は、少しだけ難しいです。単にタクシーの迎車のようなものだと考えれば一見落着にも見えますが、トトロはまるで孫悟空が筋斗雲を呼ぶようにネコバスを呼んだわけで、迎車みたいに「○丁目の○○交差点まで来てください」と伝えたわけではない。「探して欲しい」と呟いた人が今どこにいるのかを、GPSなどで把捉してすぐに迎えに来てくれるのが理想。



→いくつか超えるべきハードルはあります。まず、○○さんが誰であるか、正しく把握できないといけません。同姓同名の人もいらっしゃるでしょう。例えば「メイに会いたい」と言った時に「○件ヒットしました」とリストを表示させることもできますが、せっかくだからビッグデータなどを利用して、たくさんいる「メイ」と言う名前の人物の中から、「サツキが言うメイ」が誰なのかをシステムの方で勝手に判断し、サジェスチョンしてくれたら嬉しいですね。

→もう一つが、○○さんがいる場所を把握すると言うこと。「安心フォン」のような子供や高齢者にもたせておく端末があれば話が早いです。

→最短距離で向かうシステムは現状ではナビゲーションシステムを応用することになるでしょう。言うまでもなく、ネコバスのように「森の中を走ると木が避けてくれる機能」「電線の上だって走れちゃう機能」などがもし実現したら、本当に最短距離で向かってくれるし、「道無き道」でも通ってくれますからかなりバリューは高まります。



となりのトトロが公開されたのは1988年。インターネットはまだ普及しておらず、携帯電話もショルダーバッグのようなアレだった時代です。ましてやストーリーに登場する舞台は都心からだいぶ離れており、水道ではなく井戸水を使ったり、電話は交換局を通さなければいけなかったり、現代の社会とはだいぶ事情が異なります。


あれから25年以上が経ちました。

「ファンタジー」として愛されていたトトロの物語は、現代の技術を集めれば十分実現可能な出来事になりつつあります(もちろん、仮にそうなったとしても「となりのトトロ」の魅力が色あせるとは思っていません)。


他のファンタジー映画にも、そう言う側面はたくさんあります。例えばドローン配送が当たり前になれば、魔女の宅急便は実現したようなものです。


私たちは、ほんの数十年前には幻想とされていたことの、すぐそばで暮らしている・・・トトロを流し見しながら、そんなことを考えていたのでした。