ヒラドツツジ
ヒラドツツジ
和名(わめい):ヒラドツツジ
学名(がくめい): Rhododendron × pulchrum
●全高(ぜんこう):100~300cm前後
●分布(ぶんぷ):日本国内(植栽)
●開花期(はながみられるきせつ):4~5月
●生態(せいたい):長崎県の平戸地方発祥のツツジ科の常緑低木です。葉は丸みのある卵形で毛が多く、互生します。ツツジ類の中では花も葉も大型で枝先に漏斗形の花が集まって咲きます。花の色は白色~ピンク色など。
●珍しさ(めずらしさ):★★☆☆☆ 公園木や街路樹として植えられているものをあちこちで見ることができます。
〇名前について
「ツツジ」という名前の由来は、一説によるとラッパのような筒状の花の形からだそうです。昔の人はこの花を「ツツシベ」と呼んだといわれています。これは、筒形の花と、花の中から長く突き出たオシベからきているそうです。この「ツツシベ」が訛って「ツツジ」になったという説が他の説よりしっくりくる気がしますね。 漢字名の「躑躅」は、漢語で「テキチョク」と読むそうです。これは、「足踏みし、あがく」という意味で、行っては止まる、躊躇(ちゅうちょ)するという意味にとらえると、咲く花の美しさが通りかかった人の足を引き止めるという逸話から、この漢字が宛がわれたのでしょう。
余談ですが、本来の中国では「羊躑躅」であり、羊がツツジの仲間の葉を食べて躊躇して死ぬ事からという由来だそうです。この漢字が指す植物は、ツツジ科の一種の「シナレンゲツツジ」とされています。この植物には毒性があって、羊が誤って葉を食べるとあがいて死に至る。あるいは、羊は毒であると知っているので、シナレンゲツツジを見ると、足踏みして進まなくなるんだそうです。日本にあるツツジ科植物にも毒性のある「アセビ(馬酔木)」があります。こちらの漢字名も「葉を食べた馬が酔ったようにフラフラになる木」という話からきている点は同じだと言えます。